コロナワクチンの母乳への移行
Detection of Messenger RNA COVID-19 Vaccines
in Human Breast Milk
in Human Breast Milk
当初、コロナワクチンのメーカーによる文献によると、ワクチン接種は妊娠中は禁忌および
生後6か月以内の乳児がいる場合にはワクチン接種後の授乳は控えるようにとの事でしたが、
ワクチンの母乳への移行に関しては研究が十分にされていませんでした。
今回雑誌JAMAのletterに掲載されていますのでブログします。
1) 11人の健康な母親の母乳を採取して冷凍保存し、調べています。
母乳はワクチン接種前と後の1時間から5日間採取し、比較しています。
2) モデルナ社が5例で、ファイザー社が6例です。
延べ131サンプルを抽出していますが、結果的には5人の7サンプルの母乳からワクチンが
同定されています。
最も濃度が高いのは、最大でワクチン接種後45時間でした。
しかも全母乳の中よりは、細胞外小胞体の中に多く認められています。
接種後48時間を超えての同定はありませんでした。
3) ワクチン接種後に、その成分は全身に分布しますが、乳腺もその一つで脂質の
nanoparticleに分布し、そこから細胞外に細胞外小胞体として分泌されます。
4) 結論
ワクチンの母乳への移行は殆ど心配なく、安全と言えます。
しかし本論文も症例が少なく、十分な結論を導き出すには至っていません。
ただし、生後6か月以内の乳幼児に、48時間以内での授乳は注意が必要かもしれません。
私見)
授乳はまず心配ないが、48時間経過すれば問題ないと説明するつもりです。
コロナワクチン 母乳 JAMA.pdf
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