2018年05月07日

米国で病原性大腸菌による下痢が流行

米国で病原性大腸菌による下痢が流行



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 Medscapeに病原性大腸菌による流行の記事が載っていました。
これから食中毒の季節が到来しますが、日本も対岸の火事と考えず十分な注意が必要です。


記事を纏めてみますと

1) 大腸菌O-157やその他の腸管出血性大腸菌は、ひき肉による汚染が原因である事が多い。
   例えば火がよく通っていないハンバーグなど

2) O-121やO-26は汚染された小麦粉

3) 汚染されたロメインレタスなどの野菜類





私見)
 ネットで予防について調べました。
 下記のPDFに纏めました。
 尚、別件ですが「まな子供クリニック」のブログは、参考になる項目がありますのでアクセスを下記に掲載します。






 http://www.mana-kodomo.com/index.html


1E coli and Food Safety.pdf

2病原性大腸菌.pptx

3北米で猛威を振るった「O157」1.pdf

4北米で猛威を振るった「O157- 2.pdf

5下痢原性大腸菌感染症とは.pdf

6病原大腸菌 - 下痢を起こす5種類のメンバー|愛知県衛生研究所.pdf















posted by 斎賀一 at 19:35| Comment(0) | 消化器・PPI

2018年05月02日

鎮痛薬のセレコックスは心血管疾患にも安全

鎮痛薬のセレコックスは心血管疾患にも安全
 
Effect of Aspirin Coadministration on the
Safety of Celecoxib,Naproxen, or Ibuprofen
J A C C V O L . 7 1 , NO . 1 6 ,
2 0 1 8 A P R I L 2 4 , 2 0 1 8



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 鎮痛薬は、一般的にはCOX-1阻害薬です。
それに対してCOX-2阻害薬は、胃には優しいが鎮痛効果はやや弱いとされています。
更に以前、COX-2阻害薬のrofecoxibが心血管疾患に対して増悪するとされ、警告が出されました。
同類のセレコックスに対しても疑いの目で見られています。
 また一方で、COX-1阻害薬はアスピリンの作用を減弱する懸念もあり、アスピリンと併用する際にはCOX-1とCOX-2の阻害の両方を兼ね備えたブルフェンとナイキサンを、時間差で服用すれば良いのではとも言われています。

 今回、心臓のメジャー雑誌のJACCより、セレコックスはCOX-2ではあるがRofecoxibとは異なり心血管
疾患を増悪しないし、副作用も少ない比較的安全な鎮痛薬とする論文が掲載されました。



纏めますと

1) 23,953名の関節リュウマチ、骨関節疾患の患者を対象にしています。
   処方30日間の経過後に調査を開始して、最短18カ月から最長43カ月の経過観察をしています。

2) セレコックス、ブルフェン、ナイキサンをランダマイズに投与された時点で、抗血小板作用のため
   少量アスピリンを処方されていたのは、約11,000人でした。

3) 長期の心血管疾患の発生(extended MACE)はアスピリンを服用していない場合で、セレコックス
   がブルフェン、ナイキサンより勝っていました。
   少量アスピリンを併用している場合はその差は少なくなってきていますが、依然としてセレコックス
   の方が優位でした。
   更に長期になれば、消化管疾患の合併や腎機能の低下に関しても、セレコックスの方に分があり
   ました。

4) 本論文はintention-to-treat populationという解析を駆使しており、そのため以前の研究とは
   異なる結果に繋がったとしています。
    (残念ながら私にはよく分かりません。しかし大御所のJACCが言っている事なので、その通りと
     言ったところでしょうか。)

5) 詳しい結果は下記のPDFをご参照ください。





私見)
 心血管疾患と鎮痛薬に関しては、私の以前のブログをご参照ください。
 セレコックスに関しては認識を新たにしました。
 しかし、セレコックスは鎮痛効果がやや劣るのでブルフェン、ナイキサンよりも継続時間が短いから副作
 用も少ないとする、やや揶揄した論評もありました。
 ともあれ、鎮痛薬は出来るだけ長期処方を避けるべき、と考えます。






セレコックス.pdf

日本ペインクリニック学会.pdf












posted by 斎賀一 at 19:10| Comment(1) | 循環器

2018年05月01日

電解質異常をみる検査:酸塩基平衡に関して

電解質異常をみる検査:酸塩基平衡に関して

薬事:2016.7Vol.58 NO.9  嶋田昌司



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 やや古い文献ですが電解質の異常を良くまとめており、理解がスムーズに出来ましたので、ご紹介しながら勉強をしてみました。
なかなかブログに時間が掛かったのは、酸塩基平衡は血液ガス分析の一環としてあり、実地医家では検査が困難なのが実情です。そこを何とかと検査会社に問い合わせても、また簡易的な検査機器の導入を検討しても無理との結論に至るまでに時間を要しました。 
 (残念です。静脈血で重炭酸イオンを測定すれば良いと記載されていますが検査会社の協力が得られませんでした。)

結論的には、本院では酸塩基平衡の検査は電解質のNaとCl、場合によりCaを調べてアシデミアとアルカレミアを判断する手順とします。
(アシドーシスとアルカローシスの語意に関しては下記のナース編のPDFを参照。また、酸塩基平衡は頭が混乱してしますが、ナース編が良くまとめられていますのでそれから勉強してください。)
本論文を掲載しますと問題なのでスケスケにして下記のPDF化しましたので参照ください。



纏めますと

1) 酸塩基平衡を考えるとき、特に代謝性アシデミアを考えるときにはアニオンギャップ(AG)が問題
   になりますが、一応これを一定と仮定しますと、
   AG(12)=Na(140)−Cl(104)−HCO3(24) : カッコ内は正常値
   つまりNa−Cl=AG+HCO3=36
   アシデミアはHCO3が少ない事、つまりNaとClに差が30以下
   アルカレミアはHCO3が多い事で、つまり40以上と設定します。
   結局、差が40以上の時は代謝性アルカレミア、時にそれを補正する意味でpCO2が減少していて
   呼吸性アシデミアのこともある。
   一方、差が30以下の時は代謝性アシデミア、時にそれに対応してpCO2が増加し、呼吸性アルカ
   レミアになっているかもしれない。結果と原因が逆転している場合もある。しかしNaとClの差を
   先ず見てみる事が簡便で有効です。



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   人体では陽イオンと陰イオンは同量です。陽イオンの中心はNa

2) イオン化カルシウム
   代謝性アシデミアではイオン化カルシウムが増加
   代謝性アルカレミアでは減少
   採血時にイオン化カルシウムは注意が必要です。
    (遠沈分離を速やかに行い、凍結保存として下さい。)
   これも一つの酸塩基平衡の指標になると考えています。

3) 呼吸性の場合も想定しなくてはなりませんが血液ガス分析を行えませんので、本院ではSpo2により
   呼吸状態を勘案します。





私見)
 電解質異常の時、それが酸塩基平衡の異常によるものか、その他の因子が関与しているのか鑑別に
 Na−Clは 有効です。
 いつかはバージョンアップして大病院のようになりたいと思っています。



参考文献
 日児腎誌 : V.30 N.1   熊谷直憲
 極論で語る腎臓内科 : 丸善出版、2015年  今井直彦




電解質.pdf

ナースのための.pdf

イオン化カルシウム.pdf













posted by 斎賀一 at 21:18| Comment(1) | その他