2021年05月26日

片頭痛を悪化させる食品は?

片頭痛を悪化する食品は?

 Which foods help prevent migraines?



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 花と食品の名前はいつもチンプンカンプンです。
レストランで写真があっても、どんな食べ物か女房に聞かなくてはなりません。

 片頭痛を悪化させる食品の記事がネットのmedical news todayに載っていましたので、私が理解
できる食品のみ記載します。
  
1) 明白な片頭痛と関連する食品は分かっていません。しかも個人差があります。
   (過敏性腸症候群でも述べましたが、根気よく時間をかけて、完全除去より少しずつ解除する以外
    にないようです。ただし片頭痛の場合は栄養の面をあまり考慮しなくてもよいかもしれません。)

2) カフェインに関しては、適量なら片頭痛の予防になります。
   基本的には1回に100mgとされています。コーヒーではカップ1杯です。
   (私の好きなオロナミンやリポビタンは50mgですが、注意が必要なのはエナジードリンクです。)
   問題は、これより多く摂取すると離脱症状で片頭痛が悪化する事です。
   つまりコーヒーを好みで3杯以上飲むとコーヒーが切れた頃に片頭痛が起こるかもしれません。

3) 新鮮な食品には、グルタミン酸ナトリウム(MSG)などの食品防腐剤を添加していないため安全です。
   防腐剤は一部の人々の片頭痛を引き起こす可能性がありますので、それらを含む食品を避けること
   が必要です。

4) パン類で避ける食品は
   チェダーチーズクラッカーなどのフレーバークラッカー
   自家製または食料品店のパン屋の生きたパン
   ピザ、新鮮なパン
   風味の高い、または味付けされたチップ
   ソフトプレッツェル

5) 肉、ナッツ、種子で避ける食品は
   牛肉と鶏の肝臓
   パン肉
   マリネ肉
   フレーバーポップコーン
   ナッツバター

6) サラダドレッシングとソースで避ける食品
   ボトル入りサラダドレッシング
   あらかじめ包装されたディップ( サルサ、アルフレドソース、マスタードディップなど)

7) 野菜と果物で避ける食品
   箱詰めインスタントマッシュポテト
   亜硫酸塩保存剤を含むドライフルーツ
   柑橘類
   リマ豆
   ネイビービーンズ
   ザワークラウト
   玉ねぎ
   いくつかの果物はまた、花粉や他の化合物を含む可能性があります。
   これらは片頭痛を引き起こすかもしれません。ヒスタミン放出を引き起こす可能性があります。
   たとえばバナナ、オレンジ、グレープフルーツ、ラズベリー、プラムなどがあります。

8) その他
   熟成チーズ
   アルコール、特にビールと赤ワイン
   チョコレート
   硬化肉
   硝酸塩、亜硝酸塩、MSG、人工甘味料などの食品防腐剤
   燻製魚
   酵母エキス

9) 全く何も食べないことも偏頭痛の発生率の増加につながることがあります。
   低血糖レベルと片頭痛の悪化との間に関連性があります。
   食べ物に対して即座に反応する人もいれば、食後24時間まで反応しない人もいることも注目
   されます。

以上、食品名はグーグル翻訳です。






私見)
 疑わしき食品を1週間除去して経過をみます。その後少量づつチャレンジします。








Foods for migraine_ Prevention, triggers, and relief.pdf












posted by 斎賀一 at 20:05| Comment(1) | 脳・神経・精神・睡眠障害

2021年04月10日

一過性脳虚血発作の従来型と単一症状型の比較(classic TIAとnon-consensus TIA)

一過性脳虚血発作の従来型と単一症状型の比較
(classic TIAとnon-consensus TIA)
Diagnosis of non-consensus transient ischaemic attacks with focal,
negative, and non-progressive symptoms


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私が医者になりかけの時は、一過性脳虚血発作は真の脳梗塞とは異なり、一日で症状が回復
すればあまり心配ないと言われていました。確かに、この時代には脳出血が脳梗塞より多い時代
でもありました。
しばらくすると、一過性脳虚血発作は脳梗塞の前触れであり、十分に管理治療が必要といわれて
久しい感じです。
それでも一過性のめまいやふらつきは、脳梗塞に移行する危険が少ないと言われ、
私も管理治療の下位にランクしていました。今回雑誌lancetから、従来型の一過性脳虚血発作(classic)と、単一症候型(non-consensus)を前向き試験でその予後を比較した論文が掲載され、注目されて
います。


 1) classicとは
   
    ⼀過性に⽚側脱⼒、⾔語障害、視野障害などの局所神経症状を⽰し、その神経徴候が、
    24時間以内に消失する疾患と教科書的には記載されていますが、
   
    本論文の定義を示しますと、

    ・運動機能低下
      1つ以上の体節(顔、腕、手、下肢)に一過性の運動機能低下が突然発症する
    ・失語症
      一過性の表現型、または受容性失語症、あるいはその両方の突然の発症
    ・知覚異常
      2つ以上の体の部分(顔、腕、手、または下肢)
    ・半盲または四半盲
      視野の一部における一過性の視力喪失の突然の発症(同名半盲または四半盲)
    ・単眼視力喪失
      一過性単眼視力喪失の突然の発症
    ・眩暈プラス
      一過性めまいと他のTIA症状の突然の発症
    ・複視プラス
      一過性複視と他のTIA症状の突然の発症
    ・構音障害プラス
      一過性構音障害と他のTIA症状の突然の発症
    ・運動失調プラス
      一過性運動失調と他のTIA症状の突然の発症

 2) non-consensusとは
   
    ・めまいのみ
      新しい発生の単一のめまいの突然の発症(悪心または嘔吐有無に関係しない)
      頭の動きや頭部外傷によらない、耳痛、耳鳴り、
      または難聴を伴わない; 非特異的なめまいやふらつきも除外
    ・運動失調のみ
      他の原因のない歩行の一時的な不安定性の突然の発症
    ・複視のみ
      一過性の単一の両眼複視の突然の発症
      眼球(例、網膜剥離)または神経筋病気を除外
    ・構音障害のみ
      一過性の単一の不明瞭な言語
    ・両側性の視力低下のみ
      一過性の孤立した両側性視覚障害の突然の発症(半盲または
      四半盲)で関連する随伴症状はなし
    ・単一セグメントの感覚障害のみ
      単一の体節(顔、顔、腕、手または下肢)のしびれで進展しない

 3) 年齢は制限せずに、全ての脳卒中と急な発症の一過性の神経症状を呈した92,728人の患者を
    登録して前向き試験で予後を調べました。
   
    それぞれを
    ・軽症脳梗塞(minor stroke)
    ・従来型一過性脳虚血発作(classic)
    ・単一症候型(non-consensus)の3種類に分類しています。
   
    その後の診察は、1か月、6か月、1年、5年、10年と行っています。
    脳卒中のリスクを7日後、90日後、10年後に評価しています。
    経過時間は発症からと受診時からの両方で解析しています。

    minor strokeが2,878人、classicが1,021人、non-consensusの570人が対象となりました。

    第一段階では、直接主要病院に受診して神経学的評価をしています。
    その後、第5段階のプライマリー医師の診察まで行っています。

    2002〜2009年はCT検査と頚部エコーが主体です。
    2009年からはMRI、diffusion image、MRAを行っています。
    2011年からは食道エコー内視鏡、5日間の心電図モニタリングも行っています。

 4) 2002年から2018年まで間に577人が脳卒中の再発を起こしています。
    最初の発作から(index event)90日後のリスクを評価すると、
    その危険率は、classic型が11.6%で、non-consensus型が10.6%とほぼ同じでした。
    しかし、初期の受診率はclassic型が75%に対して、non-consensus型は59%と低率です。
    10年後の心血管疾患の発生は、classic型が30.9%で、non-consensus型が27.1%と
    これも同程度です。
 
 5) non-consensus型も、一過性脳虚血発作として扱うと50%の症例数の増加となりますが、
    早期の治療開始に繋がります。
    本論文にも図譜が載っていますが、non-consensus型の的確な診断はdiffusion imageが
    必須ですが、全例にこの検査を行うことは不可能です。
   
    non-consensus型の診断は、注意深い問診と神経学的検査に頼る以外にありません。
    (細かい解析は省略しますが)
    
    ・非定型としても十分な神経学的評価が大事
    ・患者が症状を認識していないか忘れてしまう前にしっかり診断する
    ・長期にわたる患者との直接的な診察が大事
    ・局所的な単一症状に注意してnon-consensus型を拾い上げること
    ・高齢者では無症状の事があり画像診断でsilentである


私見)
 微細な単一症状に注意してnon-consensus型を認識し、診断することが大事です。
    ・画像診断を依頼する
    ・動脈硬化の評価をする(下図は今日の臨床サポートより)

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    ・患者さんとのコンサルトにより、抗血小板薬の服用に関してのベネフィットとリスクを相談する。




TIA lancet.pdf




posted by 斎賀一 at 18:00| Comment(2) | 脳・神経・精神・睡眠障害

2020年11月16日

脳梗塞患者に小さな未破裂脳動脈瘤ある場合はアスピリンを服用しても安全

脳梗塞患者に小さな未破裂脳動脈瘤ある場合はアスピリンを服用しても安全
 
Safety of aspirin use in patients with
stroke and small unruptured aneurysms



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 脳ドッグなどでMRIを実施して、偶然に脳動脈瘤が発見される場合が多くなりました。
疾患の早期発見、早期治療の観点からは有益性があるのですが、悪く言えば患者さんにとって心配が
増えてしまいます。
小さな未破裂脳動脈瘤に対する治療方針は、色々な文献やネットでも参考になりますので調べて下さい。
Uptodateより表を拝借し、ネットでも調べた資料を下記に掲載します。
 実地医家にとってラクナ梗塞や脳梗塞、一過性脳虚血発作の患者さんが頭部MRIを行って、たまたま
未破裂脳動脈瘤が見つかることがあります。抗血小板療法を続けるか中止するか迷う点です。

 今回雑誌neurologyより示唆に富む論文が掲載されていますので纏めてみました。


1) 今までの報告では、短期間のアスピリン服用で未破裂脳動脈瘤からくも膜下出血の危険があると
   する一方で、アスピリンの抗炎症作用によりその危険は低下するとの逆の論文もあります。

2) 今回は中国からの報告です。
   7mm以下の未破裂脳動脈瘤で、同時に一過性脳虚血発作、脳梗塞、無症状のラクナ梗塞を合併
   している患者が対象です。
   また未破裂脳動脈瘤の形態がdaughter sacやfusiformの場合は除外しています。





         21116-2.PNG     
          ブレブとdaughter sacは同じです。



   1,730人が登録して、アスピリン服用群は37%、非服用群が63%です。

3) 結論
   31か月の経過観察です。未破裂脳動脈瘤の破裂は全体で12例(0.7%)でした。
   内訳はアスピリン服用群で1例(0.16%)、非服用群で11例(1.01%)です。

4) アスピリン服用は一過性脳虚血発作と脳梗塞の虚血増悪のイベント減少には繋がりましたが、
   無症状のラクナ梗塞のさらなるイベント防止には効果は認められませんでした。






私見)
 無症状のラクナ梗塞の患者さんには、あえてアスピリン服用は必要でないかもしれませんが、一過性
 脳虚血発作や脳梗塞の二次予防に、小さな未破裂脳動脈瘤があってもアスピリンは服用すべきかも
 しれません。
 患者さんとのインフォームドコンセントが重要になります。
                                         Uptodateより




              21116-3.PNG  ←クリックで拡大







本論文 脳動脈瘤 アスピリン.pdf

1 noushinkeigeka_.pdf

2 Unruptured Intracranial Aneurysms.pdf













   
posted by 斎賀一 at 18:30| Comment(0) | 脳・神経・精神・睡眠障害