2016年05月19日

果物がある種の乳癌の発生を抑制する

果物がある種の乳癌の発生を抑制する



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 10代に果物を一日に約3人前食べると、半人前の人と比べて乳癌の発生を25%減らすことができる
との論文が出ました。
カロチンとの関係を重視しています。
リンゴ、バナナ、オレンジ、ブドウなどです。
成人になってからも果物を積極的に摂る人は少ないようです。
引き続き摂取を勧めています。


私見)
 乳癌にはホルモンの受容体があり、それが治療の選択に関与します。
 果物の摂取が、乳癌の発生を抑制するのもこの辺と関係するものと想像されているようです。
 意外に果物の嫌いな若者がいるのにびっくりします。


Fruit and vegetable consumption.pdf






posted by 斎賀一 at 13:31| Comment(1) | 癌関係

2016年05月13日

腫瘍マーカーについて

腫瘍マーカーについて



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適切な論文が掲載されていましたので、ご参照ください。

要約しますと
がんは、日本人の2人に1人は罹患し得る身近な疾患であり、がんの種類によっては致死的であることから、国民の関心も高い。
 しかし腫瘍マーカーの問題点として
  1) 炎症を伴う良性疾患、加齢、感染症、妊娠や喫煙等でも上昇する腫場マーカーがある。
  2) 腫瘍マーカーの臓器特異度は低い。(色々な臓器に当てはまる)
  3) 早期がんでは、ほとんどの腫瘍マーカーは有意な上昇を認めない。

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        ここで言う陽性率とは、がんから見た陽性率です。

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ある腫瘍マーカーを住民検診(対象者を仮に1 万人とする) として行うと、その陽性的中率はわずか1.5%(30人)となると試算しています。
如何に健診で、腫瘍マーカーを利用するのが非効率的かを指摘しています。


 私見)
  前立腺癌でのPSAや肝疾患(特にウイルス性肝炎、肝硬変)でのAFPは、有効であると筆者も指摘して
 います。
  それ以外の腫瘍マーカーを採用する場合は、利用者がよく理解して、またその検査が陽性、あるいは
 陰性の場合も含めて、解釈やその後の検査の遂行に慎重であるべきと考えています。
  また別の文献では、腫瘍マーカーを二つ組み合わせることのよって有効、との論文も載っていましたのでご紹介します。 (Tumour Markers CEA and CA19-9)

  しかしそこまでして早期発見にどれだけ繋がるかは疑問です。
  (Combination of Tumour Markers CEA and CA19-9 Improves the Prognostic         Prediction in Patients With Pancreatic Cancer)

  むしろ、市での癌検診を利用する方がリーズナブルだと思っています。

  
  腫瘍マーカーが高かったら.pdf

Combination of Tumour Markers CEA and CA19-9.pdf





posted by 斎賀一 at 19:57| Comment(0) | 癌関係

2015年11月02日

前立腺癌と乳癌の早期発見;PSAとマンモグラフィー

前立腺癌と乳癌の早期発見;PSAとマンモグラフィー
 

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 男性と女性の癌罹患率の上位を占める疾患です。
早期発見は健診において重要です。
そして、その健診での正確さが度々問題提起されています。

 マンモグラフィーの導入後、乳癌の死亡率に改善がないようですが、逆にPSAの導入後、前立腺がんの死亡率には明らかな改善傾向がありました。
その点を踏まえ、今回NEJMより明快に解説されていましたので、ご紹介いたします。
 
 1)ある種の乳癌は進展が遅い
   マンモグラフィーは乳癌の早期での発見には不適の場合がある。
   よってマンモグラフィーの導入後にも乳癌による死亡率が減少していない。

 2)一方PSA健診での前立腺癌の発見はそれなりの効果があり、PSA導入後に前立腺癌による死亡率
   は減少した。
   しかし、実際には5人中1人しかPSAで助けられていない結果である。
   それは、PSAで発見した時にはすでに顕微鏡的に転移が始まっている事が間々あり、その後の治療
   でも再発する事に関連する。
   そのため、最近10年間で、前立腺癌の死亡率が低下していない。

 3)マンモグラフィーは構造上の病変をみているのであり、今後、乳癌も前立腺癌のPSAのように
   血液変化で捕らえられれば、早期発見につながると期待される。

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       Prostate cancer(前立腺癌)はPSAの導入後死亡率が低下
       Breast cancer(乳癌)はマンモグラフィー導入後死亡率の低下があまりない。



posted by 斎賀一 at 19:28| Comment(0) | 癌関係