2018年05月11日

乳酸アシドーシスについて

乳酸アシドーシスについて
            <業務連絡用>




 以前のブログで酸塩基平衡について記載しましたが、電解質の Na−Cl がアシデミアの判定に有効
です。
アシデミアでは水素イオンが多いので、プラスイオン同士の細胞の中のカリウムと交換して細胞外にカリウムが多くなります。
またイオン化Caも低下していますので、以上より
1) Na−Cl  2) 血清K  3) イオン化Ca 
の3点を調べてアシデミアを判定します。 (本院での話ですが)
乳酸アシドーシスを迅速に診断しなくてはなりませんが、判定には2〜3日かかります。よって疑いがあれば上記の3点を迅速に検査し、且つ乳酸も同日に検査して後日確定します。
 尚、乳酸アシドーシスとその診断ストラテジーに関しては、下記のPDFを参照して下さい。





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1 乳酸 日経メディカルより.pdf

2 アシドーシス乳酸.pdf

3 乳酸アシドーシス (2).pdf













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2018年05月01日

電解質異常をみる検査:酸塩基平衡に関して

電解質異常をみる検査:酸塩基平衡に関して

薬事:2016.7Vol.58 NO.9  嶋田昌司



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 やや古い文献ですが電解質の異常を良くまとめており、理解がスムーズに出来ましたので、ご紹介しながら勉強をしてみました。
なかなかブログに時間が掛かったのは、酸塩基平衡は血液ガス分析の一環としてあり、実地医家では検査が困難なのが実情です。そこを何とかと検査会社に問い合わせても、また簡易的な検査機器の導入を検討しても無理との結論に至るまでに時間を要しました。 
 (残念です。静脈血で重炭酸イオンを測定すれば良いと記載されていますが検査会社の協力が得られませんでした。)

結論的には、本院では酸塩基平衡の検査は電解質のNaとCl、場合によりCaを調べてアシデミアとアルカレミアを判断する手順とします。
(アシドーシスとアルカローシスの語意に関しては下記のナース編のPDFを参照。また、酸塩基平衡は頭が混乱してしますが、ナース編が良くまとめられていますのでそれから勉強してください。)
本論文を掲載しますと問題なのでスケスケにして下記のPDF化しましたので参照ください。



纏めますと

1) 酸塩基平衡を考えるとき、特に代謝性アシデミアを考えるときにはアニオンギャップ(AG)が問題
   になりますが、一応これを一定と仮定しますと、
   AG(12)=Na(140)−Cl(104)−HCO3(24) : カッコ内は正常値
   つまりNa−Cl=AG+HCO3=36
   アシデミアはHCO3が少ない事、つまりNaとClに差が30以下
   アルカレミアはHCO3が多い事で、つまり40以上と設定します。
   結局、差が40以上の時は代謝性アルカレミア、時にそれを補正する意味でpCO2が減少していて
   呼吸性アシデミアのこともある。
   一方、差が30以下の時は代謝性アシデミア、時にそれに対応してpCO2が増加し、呼吸性アルカ
   レミアになっているかもしれない。結果と原因が逆転している場合もある。しかしNaとClの差を
   先ず見てみる事が簡便で有効です。



         0501-2.PNG


   
   人体では陽イオンと陰イオンは同量です。陽イオンの中心はNa

2) イオン化カルシウム
   代謝性アシデミアではイオン化カルシウムが増加
   代謝性アルカレミアでは減少
   採血時にイオン化カルシウムは注意が必要です。
    (遠沈分離を速やかに行い、凍結保存として下さい。)
   これも一つの酸塩基平衡の指標になると考えています。

3) 呼吸性の場合も想定しなくてはなりませんが血液ガス分析を行えませんので、本院ではSpo2により
   呼吸状態を勘案します。





私見)
 電解質異常の時、それが酸塩基平衡の異常によるものか、その他の因子が関与しているのか鑑別に
 Na−Clは 有効です。
 いつかはバージョンアップして大病院のようになりたいと思っています。



参考文献
 日児腎誌 : V.30 N.1   熊谷直憲
 極論で語る腎臓内科 : 丸善出版、2015年  今井直彦




電解質.pdf

ナースのための.pdf

イオン化カルシウム.pdf













posted by 斎賀一 at 21:18| Comment(1) | その他

2018年04月03日

耳鳴りの新時代

耳鳴りの新時代
 
Tinnitus
N Engl J Med 2018;378:1224-31.



0403.PNG
 



 私も20年近く耳鳴りに悩まされています。
諦めが肝心と思っており、患者さんに相談を受けても積極的には受診を勧めませんでした。
ドクターサロンでも記事が紹介され、一応知識はあるものの対岸の治療と思っていましたが、今回NEJMの総説で治癒する段階に来ている事を知りますと、我が事は兎も角として(?)適切に対応しなくてはならないようです。


纏めてみますと

1) 急激な難聴は急激な耳鳴りの出現となるが、緩徐な難聴は数か月から数年に掛けた耳鳴りの増悪と
   なるのが一般的である。

2) 中等度の耳鳴りは40%、高度な耳鳴りは20%、が5年で自然治癒する。
   この治癒の可能性を高める事が現在の治療の主眼であり、患者に適切な方法を勧めなくてはなら
   ない。

3) 難聴が誘因となり聴覚の中心器官で代償的変化が生じ、それが聴神経の活発化を誘導し、その結果
   病態的対応として耳鳴りが生ずる。
   (聞こえなくなるから、聴覚の神経あたりが変に音のチューニングをして耳鳴りが起るのでしょうか。)
   聴覚に対する音の刺激療法は、聴覚中枢器官を音で刺激して、病態的変化を矯正する働きがある。
   色々な方法を組み合わせる事で効果を上げている。

4) 薬物療法、特に向精神薬やハーブ、サプリメントの効果は低いしエビデンスも少ない。

5) 心理療法(biofeedback、瞑想、cognitive behavioral)は効果があるが、エビデンスとしては
   反対の結果もある。





私見)
 では、どこの病院に行ったらよいのかが問題となります。
 それは私の宿題として、取り敢えず信頼できるネットがありましたので掲載します。
 また、ドクターサロンにも以前より記事が載っていますので併せて掲載します。





ドクターサロンより.pdf

ドクターサロンー2.pdf

耳鳴りのサイト−1.pdf

耳鳴りサイト−2.pdf

耳鳴りの病院.pdf



















posted by 斎賀一 at 19:50| Comment(1) | その他