羊水過多・過少について
<院内勉強用>
「今日の臨床サポート」より抜粋し、勉強します。
1)羊水過多・過少は妊娠第2三分期など早い時期からの発症のほうが児予後不良例が多くなる。
補足説明;
妊娠三分期の区分(一般的な定義):
区分 週数 期間の目安
第1三分期(初期) 妊娠1週〜13週 受精〜約3ヶ月
第2三分期(中期) 妊娠14週〜27週 約4〜6ヶ月ごろ
第3三分期(後期) 妊娠28週〜出産まで 約7ヶ月以降〜出産
羊水過多・過少は重症なほど児予後不良例が多くなる。
胎児発育過剰例などに伴う軽度の羊水過多で第3三分期に軽快してくる例は、児予後良好な
ものが多い。
羊水量は産生(胎児尿がほとんど)と吸収(主に胎児燕下→消化管吸収、または破水により
失う)のバランスにより決まる。
羊水過多・過少は産生から吸収までのどこかの異常を表している。
母体・胎児・付属物のいずれかの異常を示唆している。
羊水過多では、軽度のもの、程度が軽快していくものは原因不明で児予後が良好なことが
多いが、高度なものほど原因は判明しやすく、児の予後不良な可能性が上昇する。
羊水過少では、一般に発症が早期であるほど児予後が不良である。(胎児異常、肺低形成
など)
羊水過多では子宮増大による早産や破水のリスク、過少では子宮収縮時の臍帯圧迫、第2三
分期からの過少では、児の肺低形成などのリスクがある。
妊娠第2三分期より発症した過多・過少では第3三分期発症の例より重症であることが多く、
胎児異常など児の予後が不良である例が多い。
過多・過少を疑った場合は、4週空けずに1、2週後に再検するなどの対応がよい。
破水を原因とする羊水過少の場合はただちに入院管理となることが多いので、破水の除外
診断は重要である。
2)診断・エコー
羊水過多・過少の診断は超音波断層法で行うのがよい。
羊水量の測定はAFI(amnioticfl uid index)または、羊水ポケット
(maximum vertical pocket、MVP)の計測によるのが一般的。
正常値は8cm≦AFI≦20cm、2cm≦MVP<8cm。
AFIのほうがやや優れるとされるが、どちらも精度はあまり高くない。
AFI≧25(24)cm、またはMVP≧8cmのとき、羊水過多と診断する。
AFI<5cmまたはMVP<2cmのとき、羊水過少と診断する。
日本産科婦人科学会では、羊水量が800mL以上の場合を羊水過多としている。
(日本産科婦人科学会用語集改訂4版、2018)
羊水過多に腹部膨満感、腹部緊張感・疼痛、呼吸困難、切迫早産などの症状を伴う場合を
羊水過多症と呼ぶ。
AFIは仰臥位の妊婦の腹部を、臍部を中心とした母体からみた上下左右の4区画に分ける。
それぞれの区画内で、母体矢状断面に平行な断面として描出できる、羊水腔の床面に垂直
な距離の最大値を測る。
4区画の値を合計したものがAFIで、正常値はおよそ8〜20cmである。
計測の際は、臍帯や胎児部分を含まない羊水腔の深さを測る。
AFI≧25cm(論文によっては24cmを採用)を羊水過多、AFI<5cmを羊水過少とすること
が多い。
妊娠後半での計測を想定しているため、子宮底が臍高に達しない時期は、子宮を上下左右に
分けて測るか、羊水ポケットで評価するとよい。
羊水ポケットは一般に、仰臥位の妊婦の子宮内を全域観察して、描出される羊水腔の床面に
垂直な方向の距離の最大値(最大[深]羊水ポケット:Single Deepest Pocket[SDP]、
Maximum VerticalPocket[MVP])である。
この際、計測する範囲内には臍帯や胎児部分を含まず、水平方向は少なくとも1cm以上の
幅がある部位を計測する。
胎児体表に平行で床面に垂直方向には、広くても胎児体表に垂直な方向(水平方向)には
ごく薄い羊水腔を誤って計測しないように、計測部位を3次元的に観察して確認する必要が
ある。羊水ポケット≧8cmを羊水過多、羊水ポケット<2cmを羊水過少とすることが多い。
私見)
門外漢の私も、知識として知っておく必要があります。
下記にエコー所見を掲載します。
羊水 今日の臨床サポート.pdf