帯状疱疹ワクチンの効果
<短 報>
Effectiveness of Recombinant Herpes Zoster Vaccine
in the U.S. Medicare Population, 2018 to 2019,
by Immunocompetence and Prior Receipt of Live Zoster Vaccine
in the U.S. Medicare Population, 2018 to 2019,
by Immunocompetence and Prior Receipt of Live Zoster Vaccine
アメリカでは、組換え帯状疱疹ワクチン(シングリックス筋注用・Recombinant Zoster
Vaccine: RZV)は2018年から生ワクチン(ZVL)(ビケン)よりも優先的に推奨されています。
今回アメリカの保険メディケアに加入している高齢者のうち、2007〜2019年の期間に20%
無作為抽出して調べています。
1)方法
65歳以上で、登録前6か月間の連続補償が確認され、2007年以降に帯状疱疹(HZ)の
請求歴がなく、RZV未接種の人を対象にした。
対象者はRZV 1回接種または2回接種。
主要アウトカムは以下の3つ: 帯状疱疹(Herpes Zoster, HZ)
眼帯状疱疹(HZ ophthalmicus)
帯状疱疹後神経痛(Postherpetic Neuralgia)
共変量には年齢、性別、人種、民族、ZVL接種歴、免疫能状態を含めた。
2)結果
全てのHZアウトカムに対するワクチン有効性は56.1%(95%信頼区間 53.1%〜59.0%)
であった。 (1回接種の有効性です)
免疫能別では、
・免疫健常者:56.5%(95% CI, 53.2%〜59.5%)
・免疫不全者:54.2%(95% CI, 44.7%〜62.1%) と類似していた。
過去10年以内にZVLを接種した者も、RZV接種によって有益な効果を得た。
RZV2回目接種は、あらゆるHZアウトカムに対して追加で67.9%の有効性を示した。
(原文を見ていませんので、2回接種と未接種との比較は分かりません。)
3)結論
RZVは高齢者において免疫不全を含む集団でも有効であり、2回接種は1回接種よりも
効果的である。 過去にZVLを接種した者も、RZVによる再接種を受けるべきである。
【補足説明;2回接種完了vs1回」の効果67.9%とは、追加的な相対有効性(relative
VE) であり、「1回接種」の絶対的なVEに“+67.9%”という意味ではなく1回接種群
を基準に「2回接種群ではさらに約68%リスクが低かった」という比較です。
仮に「1回接種群 vs 未接種群=56.1%」で、2回接種群vs1回接種群=67.9%
(相対的改善)」だとすると、簡便に考えて1回接種群の残余リスクが
100-56.1=43.9%。2回接種群ではこの残余リスクをさらに67.9%減らす。
残余リスク≒43.9%×(1-0.679)≒14.1%
よって、2回接種群の仮想VEは100-14.1=約85.9%となります。
ただし、これはあくまで単純な計算モデルによる「推定」です。】
私見)
本論文で認識した点は
・1回接種では50%以上の効果、2回接種では80%以上の効果。
・ZVL(ビゲン)を接種した者もRZV(シングリックス)を接種すべき。
下記に本ブログから回顧します。
帯状疱疹ワクチンの効果は良好.pdf
帯状疱疹ワクチンは65歳から定期接種を開始.pdf
帯状疱疹ワクチン・シングリックスの効果は.pdf
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