2025年01月06日

帯状疱疹ワクチンは65歳から定期接種を開始

帯状疱疹ワクチンは65歳から定期接種を開始

<お知らせ>

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 報道で既にご承知でしょうが、2025年4月1日より帯状疱疹ワクチンの定期接種が開始され
ます。
肺炎球菌ワクチンと同様、高齢者を対象に5年間の経過措置として
65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳時に接種する機会を設ける方針です。
本院では乾燥弱毒生水痘ワクチン(ビケン)は採用しておりません。
原則として、乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(シングリックス筋注用)のみとなります。
接種方法は、2ヵ月以上7ヵ月未満の間隔を置いて2回筋肉内に接種します。
他の生ワクチンとの間隔は、27日(概ね1か月以上)です。
自己負担額については市原市のホームページを調べましたが、未だ記載されていませんでした。






1 帯状疱疹ワクチン.pdf

1 帯状疱疹ワクチン・シングリックスの効果は?.pdf

2 帯状疱疹ワクチンのシングリックスが心血管疾患を予防.pdf

3 帯状疱疹ワクチン雑感_.pdf

4 帯状疱疹の生ワクチンの10年間の効果.pdf

5 帯状疱疹ワクチンの採用.pdf












posted by 斎賀一 at 18:23| ワクチン

2024年08月03日

コロナワクチン後の副反応と抗体との関係

コロナワクチン後の副反応と抗体との関係

SARS-CoV-2 vaccination side effects associated
with increased neutralizing antibodies

<短 報>


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 本日は諸般の事情でtime overとなり、医療ネットからの紹介となります。
full textも下記に掲載します。

 この文献では、ワクチン接種後の副作用と中和抗体(nAB)のレベルの関連性を探るために
分析しています。
SARS-CoV-2に対するワクチンを接種した個人を対象とした、前向きコホート研究を実施。
皮膚温度や症状の有無、中和抗体レベルを定期的に測定。
18歳以上の成人を対象としています。363人が登録しました。
コロナのIgG抗体のある人は、感染歴があるものとして除外しています。
コロナワクチンの1回目接種で一つでも副反応があった人は、2回目でも91.5%に何らかの
副反応がありました。1回目で副反応がなかった人でも、2回目では74.1%に何らかの副反応
がありました。

結果)
・皮膚温度が1°C上昇するごとに、1か月後にnAB値が増加し、6か月後にはさらに大きな増加が
 見られた。
・症状のある患者は症状を報告しなかった人々と比べて、中和抗体のレベルが高かった。
・結果の評価時点と夜間の皮膚温度のワクチン接種による変化との間に有意な相互作用が見られ
 たのは、2回目の接種時のみであり、1回目の接種時には見られなかった。

結論)
 COVID-19ワクチンの副作用は長期的な中和抗体反応に影響を与える可能性があり、副作用が
 強いほど抗体レベルも高くなる傾向がある。




私見)
 コロナワクチンの副反応のため、ワクチン接種を躊躇する方が多いと推測します。
 この秋からコロナワクチン接種が始まります。有料でもあり、更に躊躇したくなります。
 本論文はどれだけの説得力があるかが問題です。








SARS-CoV-2.pdf

本論文.pdf











posted by 斎賀一 at 16:28| ワクチン

2024年06月10日

子宮頸がんワクチンの英国での効果報告

子宮頸がんワクチンの英国での効果報告

Effect of the HPV vaccination program on incidence of cervical cancer
and grade 3 cervical intraepithelial neoplasia by socioeconomic deprivation
in England: population based observational study



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 子宮頸がんワクチンは日本でも再開されていますが、いまだ接種率は上がっていません。
米国ではエスニックなどの人種格差問題もあり、やはり普及率は低いままの様です。
英国ではそれらを克服して、子宮頸がんワクチンの効果が格差問題を乗り越え等しく認め
られているとの報告です。


1) 2006年から2020年にかけて英国に在住の20〜60歳の女性で、子宮頸がん29,968人と
   前がん状態のCIN3の335,228人が対象です。
   【CINは3段階に分類され、数字が大きくなるほど異常の程度が重くなります。
    CIN1: 軽度の異形成(軽い異常細胞の変化)
    CIN2: 中等度の異形成(中程度の異常細胞の変化)
    CIN3: 重度の異形成(高度な異常細胞の変化)、がんに近い状態
    CIN3は、まだがんではないものの、治療が必要とされる状態です。
    しかしCIN3から2に変化する場合もあり、経過観察が重要です。】
   英国では2008年に12〜13歳を対象に頸がんワクチンが開始され、2008年から2010年
   にかけて19歳以下のキャッチアップのキャンペーンが行われています。

2) ワクチンを接種していない人に比べて、接種した人は子宮頸がんを83.9%、   
   CIN3を94.3%減少させていました。
   この事は2020年の中頃までに、英国ではワクチン接種により、子宮頸がんを687人予防
   して、CIN3を23,192人減少させたことに繋がります。
   14〜16歳のキャッチアップにより、格差の少ない地域と多い地域で、CIN3の減少率は
   72.8%対67.7%とほぼ同じ効果が証明されました。






私見)
  本院では極細の針を使用し、接種後は15分程度安静臥床をお願いしております。
  接種時の疼痛の事象もなく安全に推移しておりますので、これからも子宮頸がんワクチン
  の啓蒙に、職員共々努力して参ります。







本論文.pdf

厚労省.pdf

HPV・子宮頸がんワクチン.pdf

シルガードレジスタードマーク9.pdf

ヒトパピローウイルス(HPV) 9価ワクチン(シルガード).pdf

子宮頸がんワクチン_.pdf

子宮頸がんワクチン(HPV)の早期導入.pdf

本院でも子宮頸がんワクチンの再開.pdf








posted by 斎賀一 at 19:36| ワクチン