2021年06月18日

小児喘息のガイドライン

小児喘息のガイドライン

Updates to the Pediatrics Asthma Management Guidelines



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 小児喘息のガイドラインの要点が、雑誌JAMAに載っていましたのでブログします。
 (以前のブログでも同じ内容を紹介しましたが、再度纏めました。)


・0~4歳児では感冒を始めとした呼吸器感染症の時に、しばしば喘鳴が認められます。
 その際は短期作用型のβ刺激薬吸入(SABA)を使用することが一般的ですが、短期的に吸入ステロイド
 (ICS)と頓用で、SABAの併用も可能です。

・12歳以上の軽症喘息では頓用でのICSとSABAの併用が一般的ですが、低用量のICSの持続とSABA
 の頓用も可能です。

・4歳以上の軽症〜中等症の喘息ではICSを持続して、短期的な減量は避けるべきです。

・4歳以上の中等〜重症の喘息では、SMART療法(シムビコート)の持続療法と発作時の頓用の組み合
 わせも可能です。

・12歳以上の中等〜重症の喘息では高容量のICSとSABAの併用にSABAを頓用(リリーバー)追加する
 のが一般的ですが、SMART療法も可能です。
・12歳以上の持続性喘息でICSでのコントロール不良の場合はLABA
  (長時間作用性β2刺激薬)を追加する方がLAMA(長時間作用型抗コリン薬)より有効です。
・12歳以上のコントロール不良の喘息ではICS+LABA+ LAMAも選択肢です。


0~4の若年者は呼吸器感染症の初期に喘鳴を伴うことが多々ありますが、その際に短期的にICSを使用することは増悪の予防にもなります。しかし短期的とは言えICSは子供の成長に影響を及ぼしますので、
十分な管理が大事です。
 今までのガイドラインでは一般的な推奨に留まっていました。しかし喘息は個人で異なります。
SMART療法は簡便で、個人の裁量で治療が出来ます。しかしコントロールが良好なstep 1では、SMART療法への変更は推奨していません。間歇的なICSとSMART療法はFDAで承認されていませんので、step 1においては臨床家は注意が必要となります。






私見)
 小児用のデバイスを完備しましょう。







小児喘息.pdf

喘息のガイドライン 2020.pdf












posted by 斎賀一 at 21:13| Comment(0) | 小児科

2021年03月29日

2歳以下の幼児でもマスクは安全・必要

 
2歳以下の幼児でもマスクは安全・必要
 
Assessment of Respiratory Function in Infants and Young Children
Wearing Face Masks During the COVID-19 Pandemic


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 今までのところ、乳幼児の新型コロナ感染は軽症との事でした。
しかし変異ウイルスの伝搬は、乳幼児にも広がる懸念があります。
乳幼児を含めた若年者層では、無症状患者の割合が高いのに、ウイルス量は咽頭に多く感染力が強いとされています。乳幼児を感染から守る意味合いと感染源としての遮断の観点から、乳児のマスクの着用を検討した論文が、イタリアより雑誌JAMAに投稿されています。
論文の規模は小さいのですが、今までの固定観念から解き放たれるきっかけになりそうです。


1) 従来はアメリカのCDCやアメリカ小児科学会(APP)のガイドラインからは、3歳以下のマスクの
   着用を勧めていませんでした。 (以前の私のブログもご参照ください。)
   理由としては、子供ではマスクの不都合や呼吸障害が生じた時に、自ら着脱ができないためとして
   いました。

2) 本研究では2020年5月より6月にかけて、事前に健康と診断された生後4か月から144か月の47人
   の乳幼児及び小児が対象となっています。
   それをグループA;4~24か月と、グループB;24か月~144か月に分けて調べています。
   Aは22人でBは25人です。
   それぞれ30分間、活発な自由行動のセッションがなされました。
   最初のセッションはマスクなしで、次のセッションはマスクを着用しています。
   合計で60分間の調査です。
   グループBの年長児では第3のセッションとして、マスクを着用したまま40メートルの廊下を
   12分間、できる限り活発にウォーキングで往復させています。
   15分ごとに60分間呼吸機能関連のデータを調べています。
   年長児のセッション3の後には、72分まで評価しています。




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3) 結果


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最初の30分間がマスクなしで、次の30分がマスクありです。合計60分間のデータです。
結果はマスクありなしでの相違が明白にはありませんでした。
PETCO2, partial pressure of end-tidal carbon dioxide; PI, perfusion index; PR,
脈拍数; RR, 呼吸数; SaO2, サチュレーション を表します。
PETCO2とPIは、早期の酸素取り入れに関する呼吸機能を表す最適な指標との事ですが、全て正常範囲
に推移しています。但しこれらの検査は、今後改良してからの採用が必要との事です。
 (残念ながら門外漢の私としては省略します。)

さて、結論的には活発なウォーキング後の脈拍数と呼吸数が変化しただけで、その他の呼吸機能関連の
指数は著変ありませんでした。

4) 結論
2歳以下の幼児を含めて、小児のマスクの着用が呼吸の機能に悪影響は及ばさないものとしています。
そのためにも、今後は新型コロナに対してマスクを含めた感染防止について、保護者と学校での啓蒙が
必要としています。







私見)
 呼吸器症状のある乳幼児にはマスクは注意が必要ですが、外出や来院(?)の際にはマスクを推奨
 します。


 土曜の午後、菜の花の咲いている公園にジョギングをしに行きました。 
 マスクをした可愛い女の子が、お父さんと自転車の練習をしています。
 そーっと遠巻きに追い越していきました。
 そういえば、去年の菜の花の季節から新型コロナが流行っています。
 来年の菜の花の咲く頃には、マスクをしないで公園で遊びたいものです。







小児 マスク JAMA.pdf

ブログより.pdf









posted by 斎賀一 at 19:45| Comment(1) | 小児科

2021年03月08日

小児のワクチンスケジュール 2021年版

小児のワクチンスケジュール 2021年版
 
Recommended Childhood and Adolescent
Immunization Schedule: United States, 2021


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 本年度の小児のワクチンスケジュールが、雑誌PEDIATRICSに掲載されています。
図表はRED BOOKにアクセス出来ます。本院に関連ある点を拙訳しました。
新型コロナの項目が追加されています。
インフルエンザにおいては、重度な卵アレルギーの乳幼児に関しては以前より慎重に扱っている感じ
です。キャッチアップに関しても詳細に記述しています。

職員の皆さんも大変かと思いますが熟知して、疑問点等は保健センターに連絡して参りましょう。
 下記の私の翻訳版も見てください。






1 翻訳版 2021 Recommended.pdf

2 red book 2021 Recommended Child and Adolescent Immunization Schedule.pdf

3 Child Care During the COVID-19 Pandemic_ A Bad Situation Made Worse.pdf












posted by 斎賀一 at 17:24| Comment(0) | 小児科