2021年06月05日

大腸ファイバー検査の準備

大腸ファイバー検査の準備
 
What to know about colonoscopy prep drinks



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 大腸ファイバーの前処置は、良好な検査が出来るかのカギです。
ネットのmedical news todayに、詳細にその点が記載されていますのでブログします。
本院用にアレンジしてみました。


1) 1週間前から糖尿病薬や抗凝固薬の調整をする。

2) 3日前からナッツ類、トウモロコシ、ポップコーンは避ける。

3) 2日前より脱水を防ぐ意味で、500ccのペットボトルの飲み物を3本以上は飲み始めます。

4) 1日前より検査食を開始。同時に水分の補給は十分に行う。

5) 検査当日はニフレックを服用する。
   ニフレックは冷蔵庫に冷やしておいて飲んだ方が、苦みが薄れる。
   ストローを使用してすすりながらゆっくりと飲むと、味感覚がなく飲みやすい。
   飲み終わったら、ポカリスエットか紅茶をその後も頻回に服用する。

6) 検査後はガスが溜まっているので膨満感が生じます。
   24時間で消失しますが、お風呂に入ってみるのと良いかもしれません。
   検査後も引き続き水分の補給は大事です。ポカリスエットなどのスポーツドリンクが最適です。
   野菜ジュース、果物ジュースもお勧めです。ハーブティーも腸管の刺激を和らげます。
   食事は魚が良いかもしれません。脂肪の多い食事は避けてください。
   スープ、プリン、ゼラチンも消化が良くお勧めです。
   スクランブルエッグもよいのですが牛乳、胡椒、チーズは避けてください。
   野菜はゆでて、高繊維やスパイシーな食品は避けてください。豆類や炭酸飲料も避けてください。









Colonoscopy prep drink_ What it is, tips, and more.pdf









posted by 斎賀一 at 16:14| Comment(0) | 消化器・PPI

2021年05月22日

過敏性腸症候群の食事

過敏性腸症候群の食事
 
Irritable bowel syndrome diets and how to choose one



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 ネットのmedicalnewstodayで、過敏性腸症候群の食事について教科書的掲載がありましたので
纏めてみました。IFFGDのホームページからの資料と、UPTODATEからも引用しました。
主パソコンを修理に出しており、一部グーグル翻訳の表を用いています。


1) 過敏性腸症候群の患者に有効な単一の食事療法はなく、個々の患者の特性を根気よく調べなくては
   ならない。ある患者では避けるべき食事が、別の患者では栄養学的に必要となることが間々ある。


2) 国際機能性消化管疾患財団(IFFGD)は症状の悪化を誘発する食事を特定するために、2~3週間
   の食事日記を記載することを勧めています。


3) 誘発リスクの高い食事から除去を試みます。
   リストの中の1つ又はグループを除去し、約3カ月経過をみます。
   効果が無ければその食事は再開し、別の誘発リスクの高い順に除去を試みます。
   誘発因子が分からない場合は先ず、繊維やカフェインから除去を始めます。
   除去による栄養障害が起きないように、注意することが大事です。


4) FODMAP(発酵性オリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオール)は食品に存在する短鎖炭水化物のタイプ
   です。FODMAPの高い食事が、過敏性腸症候群を誘発すると言われています。
   ある研究では、低FODMAPが最大86%も症状の軽減に繋がったと言われています。


5) 2~6週間、リスクが高いと思われたFODMAPから低いFODMAPに代替させます。
   6週間過ぎたら、除去したリストの中の一つを徐々に再開(解除)していきます。
   3日毎に増加させます。そして通常量まで増加して過敏性腸症候群の症状が出現したら、その食品
   が原因となります。


6) 原因食品は一つと限りませんので、そのリストの食品を次の8~12週間かけて同じようにチャレンジ
   していきます。
   この間は耐性のある高FODMAPと低FODMAPのバランスで栄養を管理します。




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          グーグル翻訳によるため不完全です。






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つまり上の表のグループでFODMAPの高い食品を完全除去し、その後一つの食品をゆっくりとチャレンジ
していきます。


7) 食物繊維
   一部の人にとっては、食物繊維を多くとることは便秘型の過敏性腸症候群の症状を緩和します。
   食物繊維には可溶性と不溶性があります。
   水に溶ける可溶性は果物、豆に存在しますが、不溶性は全粒穀物にあります。
   しかし食物繊維は人により異なった反応をします。可溶性は一般的に高FODMAPです。
   従って食物繊維に関しては徐々に増やすことが大事で、症状の悪化があればそこで中止となります。


8) 食事はゆっくりと摂ることで空気の飲み込みを防ぎますし、消化を助けます。
   また食事の際は、炭酸飲料を避けて下さい。


9) その他の誘発する食物
   果物 ; リンゴ、マンゴ、サクランボ、ネクタリン、プラム、スイカ、梨

   野菜 ; キャベツ、アスパラガス、カリフラワー、ニンニク、キノコ、
        玉ねぎ、大豆、スイートコーン、グリーンピース

   乳製品 ; 牛乳、アイスクリーム、

   不溶性繊維 ; ナッツ、トーモロコシ、果物や野菜の皮

   パンや焼き菓子

   甘味料 ; 蜂蜜、コーンシロップ、人工甘味料

   その他 ; 炭酸飲料、アルコール、紅茶、コーヒー、揚げ物


10) ガスを引き起こす食品
    豆、アブラナ科の野菜(キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー)
    玉ねぎ、セロリ、人参、レーズン、バナナ、アプリコット、プルーン、小麦








私見)
 疑わしきものをただ単に除去するのでなく、栄養のバランスを考慮しつつ、代替のリストより補填します。
 除去した食品を解除する際には、食物アレルギーのチャレンジテストのように時間をかけることが大事
 です。







Irritable bowel syndrome (IBS) diets and how to choose one.pdf

IBS Diet_ What to Do and What to Avoid - About IBS.pdf

過敏性腸症候群 ブログ.pdf















posted by 斎賀一 at 17:23| Comment(0) | 消化器・PPI

2021年03月12日

好酸球性胃腸炎

 好酸球性胃腸炎

  <院内勉強


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 最近、好酸球性胃腸炎が見られるようになりました。
以前は好酸球性食道炎が主でしたが腹水を伴う例や小児の疑い例も散見され診断に苦慮しています。
色々な文献より勉強して纏めてみました。好酸球性食道炎に関しては下記のPDFを参照ください。



好酸球性胃腸炎

 • 好酸球性胃腸炎を疑った場合、積極的に内視鏡および生検を⾏い、診断をつけることが推奨される。
 • 腹部超音波、CTスキャンで消化管壁の肥厚や腹水の有無を確認することが推奨される。
 • 好酸球性胃腸炎は、消化管壁への好酸球浸潤を特徴とする、原因不明の稀な疾患である。
 • 病変は胃、十二指腸、小腸などに好発する。食道や大腸にも病変を認める場合がある。
 • 小児期から⾼齢者高齢者まであらゆる年齢層に生じるが、20歳代から50歳代の年齢に好発する。


問診・診察のポイント

 • アレルギー疾患の有無を確認する。
    例:喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹
 • 特定の食事摂取との因果関係の有無を確認する。
 • 体重減少、栄養障害の有無を確認する。
 • 腹痛、悪心嘔吐、腹部膨満などの症状の有無を確認する。
 • 血便、下痢などの症状の有無を確認する。
 • 腹水の有無を確認する。


症状:

 • 典型例ではアレルギー疾患を有する患者が、腹痛、下痢などの消化器症状を訴え、末梢血好酸球
  増多を認めた場合、本症を疑う。
  実際にはアレルギー疾患のない例や、末梢血好酸球増多のない例もある。
  具体的には、約半数の症例でアレルギー疾患を認めていたとの報告がある。
  障害を受ける部位により、症状が異なる。粘膜層に病変を有すると、腹痛、下痢を認める。
  粘膜層に広範囲に病変がある場合や長期罹患例は貧血、栄養障害、体重減少を認める。
  小児では発育障害を認める。また、蛋白漏出性胃腸症や消化出血を呈することもある。
  筋層に病変を有する腸管壁肥厚、硬化、運動異常をきたし、嘔気、嘔吐、腹痛、腹部膨満などの
  消化管狭窄、閉塞症状を起こす。
  漿膜に病変を有する場合は、全層性病変をきたしていることが多い。


血液検査:

 • 参考所見として、末梢血好酸球増多を認めることがある。(約2割の症例)
  また、自己免疫またはアレルギーの機序も考慮されるため、血清IgEの評価を⾏う。
 • 腹水を認める例では、腹水中の好酸球増多を確認することは、診断上重要である。
 • 好酸球増多を認めた場合は、HIV、リンパ腫、寄生虫疾患、副腎機能不全、IgE、IgM、IgGなどの
  評価を行い、他に原因がないことを確認する。


内視鏡検査:

 • 下記の消化管内視鏡検査により原因不明のびらんを観察した場合、確定診断のためには消化管
  粘膜の生検を行う。
  生検の結果にて、消化管への好酸球浸潤を20/HPF以上確認することで診断となる。
  なお、好酸球そのものは非特異的な所⾒であり、必ずしも好酸球性胃腸炎を示唆しない。


原因疾患・合併疾患

 • 喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹などのアレルギー性疾患を合併することが多い
  ため、各々の疾患の有無を鑑別する。
 • 末梢血好酸球増多、血清IgE⾼値、腹水好酸球増多などは、診断上有用である


治療
ポイント:

 • 食事制限、補液、対症的な投薬治療を行う。
 • 多くはステロイド治療の適応となる。


食事摂取を制限:

 • 症状の程度に応じ、食事摂取を制限する。
  具体的には、症状の軽いものでは粥食とし、症状が強いものは水分摂取のみ、あるいは絶飲食と
  する。
  必要に応じて適宜補液を行う。長期例や重症例は中心静脈栄養も考慮する。


症状治療:

 • 酸分泌抑制薬や、粘膜保護薬、副交感神経遮断薬、制吐薬、整腸薬などの薬物を適時使用し、
  症状改善に努める。


ステロイド投与:

 • 上記加療で自然軽快することもあるが、ステロイド投与が有効であることが多い。
  通常2週間以内に症状の改善が見られる。
  投与量は20〜40mg/日で開始することが多く、40mg以上を投与するときは、入院を検討する。
 • ステロイド治療を行った例は、症状・所見消失後ステロイド減量を行う。
  減量に伴う再発の報告もみられるため、数カ月かけて外来でステロイド減量を⾏う。
  症例によっては、ステロイド少量の長期維持療法が必要になる場合もある。
 • 好酸球性胃腸炎の患者には、ステロイドの投与が⾏われることが多いが、投与量、減量スピード、
  中止の時期、治療抵抗例に対する対応、再発再燃時の対応については⼀定の見解はない。


難治症例の治療:

 • ステロイド治療で症状改善しない場合、推奨される治療法はない。
  他疾患(例:進行胃癌、消化管悪性リンパ腫、癌性腹膜炎など)を好酸球性胃腸炎と誤診して
  いないかどうか、再度よく鑑別診断を行う。
 • 消化管穿孔例や、消化管狭窄の強い例では外科的治療を念頭に置く。




◆参考文献

 ・好酸球性消化管疾患の概念と取り扱い    雑誌  胃と腸   医学書院
 ・画像でみぬく消化器疾患 大腸    医学出版社
 ・画像でみぬく消化器疾患 上部消化管    医学出版社
 ・好酸球性食道炎の診断と治療    雑誌  胃と腸   医学書院
 ・Medical Practice V.36  N.9 2019 1451
 ・今日の臨床サポート    いつものコピペごめんなさい







私見)
 最近、ガイドラインも出ていますので下記に掲載します。
 好酸球性食道炎と好酸球性胃腸炎は同じカテゴリーだと思いますが、本院でのアプローチは異なり
 ます。  
 また、好酸球は結果かもしれませんが、それが原因ともなり悪循環の可能性もあります。
 症例により好酸球増多が見られない場合もかなりある印象です。
 本院では、現在は下記の様に考えています。

  ・逆流性食道炎を疑ったら胃カメラを実施
   食道に白斑や縦走ひだがあれば好酸球性食道炎を疑い生検
  ・慢性の胃腸症の症状では胃カメラ、大腸ファイバーを実施し微細な所見でも生検
  ・小児の長引く消化器症状では、好酸球性胃腸炎も想定し末梢血の好酸球を測定し、アレルギーの
   診断も行う。
  ・好酸球増多を認めたら、鑑別に好酸球性消化管疾患を考える。








1 好酸球性胃腸症 - コピー.pdf

2 好酸球性食道炎コピー.pdf

3 好酸球性消化管疾患 ガイドライン.pdf

4 MP 好酸球性胃腸炎.pdf













posted by 斎賀一 at 18:42| Comment(1) | 消化器・PPI