2021年10月02日

喫煙は新型コロナに悪影響

喫煙は新型コロナに悪影響
 
Smoking and COVID-19 outcomes: an observational and
Mendelian randomisation study using the UK Biobank cohort



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 喫煙は、新型コロナ感染に防御的に働くとの研究結果が、以前にあったようです。
それに対する反論の論文が出ています。


1) 2020年8月18日までの集計です。
   421,469人の参加者です。
   3.2%がPCR検査を受け、0.4%が陽性でした。 (1,649人が新型コロナ感染と診断)
   0.2%(968人)が入院、0.1%(449人)が死亡しています。
   (コロナ患者の半分が入院し、さらにその半分が死亡とはすさまじいデータです。)

2) 結果は、非喫煙者に対して喫煙者は入院の危険率が 1.80で
   死亡率はたばこが1〜9本/日で危険率は 2.14、10〜19本/日で 5.91、
   20本以上/日 で6.11です。
   喫煙の遺伝子(下記参照)を調べても、感染の危険率は 2.51、入院は 5.08、
   死亡は10.02でした。
     




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  (理化学研究所(理研)⽣命医科学研究センター統計解析研究チームの鎌⾕洋⼀郎チームリーダー
   的場奈々特別研究員(研究当時)、秋⼭雅⼈リサーチアソシエイト(研究当時)らの共同研究グループ
   は、バイオバンク・ジャパンに参加した⽇本⼈約16万⼈の遺伝情報を⽤いた、⼤規模なゲノムワイド
   関連解析(GWAS)により、喫煙習慣に関連する新たな7カ所の感受性領域(遺伝⼦座)を発見し、
   さらに喫煙習慣と11種類の病気(⼼疾患や喘息、慢性閉塞性肺疾患、後縦靱帯骨化症など)の発症
   リスクが遺伝的に相関していることを⾒いだしました。) ネットより

3) 喫煙により肺疾患のCOPD、心血管疾患の増悪が指摘されています。
   論者はこのコロナの時代に、喫煙をやめることを強く勧めています。





   
私見)
  新型コロナに関しては危険因子がいろいろ想定されていますが、喫煙はその重要な因子の様です。






Smoking and COVID-19 outcomes_ an observational and Mendelian randomisation study using the UK Biobank cohort.pdf










posted by 斎賀一 at 16:38| Comment(0) | 感染症・衛生

2021年09月21日

デルタ株が優勢の中でのワクチンの効果・CDCより

デルタ株が優勢の中でのワクチンの効果・CDCより

Monitoring Incidence of COVID-19 Cases, Hospitalizations, and Deaths,
by Vaccination Status



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 ブレイクスルーが取りざたされていますが、別の統計学的視点から、デルタ株の優位のなかで、
ワクチン効果を調べた報告がCDCよりありました。
ワクチン接種率が向上すれば、当然ながらワクチン無効例も多くなります。
デルタ株が少ない(1%)前期の2021年4月4日から7月17日までと、デルタ株が流行している(90%)
後期の2021年6月20日から7月17日までを比較しています。
ワクチン接種率も、この間で19%から54%に増加しています。


指標として、

  IR;患者発生率
  IRRs;患者発生比率、ワクチン非接種の患者発生÷ワクチン接種者の患者発生
 

つまり、ブレイクスルーを考えても、IRRsが低下していれば、社会全体としてワクチンの
予防効果は示されていることになります。逆に、IRRsが増加していれば、社会として(集団免疫と
捉えていいのでしょうか)ワクチン効果はあることになります。


  PVC;ワクチン接種者の患者発生率
  PPV;社会(ポピュレーション)のワクチン接種率
  VE;ワクチン効果

計算式としては、
 
 ・PVC = [PPV–(PPV*VE)]/[1–(PPV*VE)]
   VEは80%、90%、95%の3通りを想定します。
 ・VE = (1 – [incidence in vaccinated/incidence in unvaccinated]).

IRRsに注目して検討しますと、前期から後期にかけて入院は、13.3から10.4に減少し、
死亡は、16.6から11.3にやはり減少しています。
VEを見ますと、患者発生は、91%から78%に減少していますが、入院は、92%から90%で、
死亡は、94%から91%の減少に踏みとどまっています。
 

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      ワクチン接種者の感染発生、入院、死亡を表しています。横軸は人口の接種率です。
      80%の効果の曲線を超えたらばワクチンの効果は低下している事となります。



私見)
  デルタ株の現在でもワクチン効果はあるようです。ただ、65歳以上の感染には注意が必要です。
3回接種も検討事項です。




Monitoring Incidence of COVID-19 Cases, Hospitalizations, and Deaths, by Vaccination Status − 13 U.S. Jurisdictions, April 4–July 17, 2021 _ MMWR.pdf

















posted by 斎賀一 at 21:56| Comment(1) | 感染症・衛生

2021年09月07日

新型コロナの経口治療薬

新型コロナの経口治療薬
 
Pfizer, Merck Launch New Trials of Oral COVID-19 Drugs
 


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 世界で新型コロナに対する新薬の開発が、しのぎを削っています。
日本の製薬会社も頑張っていますが、巨大製薬会社のファイザーとメルクが先行しているようです。
ロイター通信からの報道は、スガさんではないですが明るい兆しが見えてきました。


・ファイザー社のPF-0732133
  コロナウイルスが増殖する際に必要な酵素を阻害します。
  
・メルク社のモルヌピラビル
  コロナウイルスであるRNAにエラーを起こして、最終的にウイルスの複製を妨げ増殖を阻止します。
  アメリカ政府は12億ドルを支払って、本年の後半には緊急使用を承認するようです。

・ロッシュ社のAT-527
  RNAウイルスの複製に不可欠な酵素である、ウイルスRNA依存性RNAポリメラーゼを特異的に阻害
  するように設計されています。
  日本の中外製薬が契約しています。





私見)
  C型肝炎の特効薬であるDAAの話題が私のブログから消えて久しいものがありますが、今回の新型
  コロナウイルスの経口薬も同じ範疇に入るようです。
  そうなると、効果は100%に近いものがあると期待します。
  DAAが上市された時にはその薬価にびっくりしましたが、まさかそれはないでしょうね!?







コロナ治療薬.pdf








posted by 斎賀一 at 20:18| Comment(1) | 感染症・衛生