2021年05月26日

食物によるアナフィラキシーの原因

食物によるアナフィラキシーの原因

 
Global patterns in anaphylaxis due to specific foods:
a systematic review



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 世界規模での食物アレルギーにおけるアナフィラキシーの調査が進行中です。
アナフィラキシーを引き起こす8つの食物アレルギーが、以前から知られていました。
小麦、甲殻類、卵、魚、ピーナッツ、大豆、牛乳、ナッツです。
これらはアナフィラキシーの原因の90%を占めていました。しかしそれらが確定されたのは、今から十数年前の事です。
現在では十分なデータは限定的です。世界規模で考えますと、その地域差は明白のようです。
世界的には牛乳、魚、甲殻類、ピーナッツ、ナッツが一般的ですが、アメリカとヨーロッパではピーナッツとナッツが多く、一方でアジアでは稀のようです。
小麦は世界では稀ですが、中国ではアナフィラキシーの原因として多いようです。
アジアでは魚と甲殻類が一般的ですが、アメリカではピーナッツの頻度が高いようです。
大豆は世界的にその頻度は少ないとのことです。







私見)
 アナフィラキシーは実地医家にとって重要な病態です。
 しかし単なる食物アレルギーの場合でも、日本は世界と異なる印象を持っています。








Global patterns in anaphylaxis due to specific foods_ a systematic review.pdf









posted by 斎賀一 at 19:21| Comment(0) | 喘息・呼吸器・アレルギー

2021年03月19日

アナフィラキシーの診断基準に対する備考

 
アナフィラキシーの診断基準に対する備考

  〜患者さんへの事前説明について



 Brightonの診断基準の中でstridorとwheezingが載っていました。
ベンツ診察法より調べましたが、アナフィラキシーの診断の際にはどちらでも良いと思っています。
 reduced central pulse volumeもいろいろ調べましたが分かりませんでした。
中心静脈圧の事でしょうか。とりあえず中心静脈圧に関して下記に掲載します。
原文が最も理解しやすいのですが、やはりアナフィラキシーの診断の際には外頸静脈で内頸静脈を代用するか、capillary refill timeのみで診察するかを考えています。
携帯エコーで下大静脈を調べる方法もありか、とも思われますがどうでしょう。
 迷走神経反射は一般的に徐脈です。アナフィラキシーの場合は血液成分が急に血管外に漏出するので
頻脈です。これで鑑別できないかと思っています。
ワクチンの接種前にアナフィラキシーについて診断基準も含めて十分な説明責任があると思っている
のですが…


 私が学生時代に歯科を受診した際、今と違って歯ぐきに直接打つ麻酔がめっぽう痛かったのを覚えて
います。先生が「気分が悪くなるといけないので、しばらく経過を見てから抜歯をします。」と親切に説明
された瞬間に、座ったまま目の前が真っ暗になり抜歯もせずに帰ってきたのを思い出します。
 その昔、医学部5年のとき外科のベットサイドティーチングがあり、憧れの女学生と一緒の班になりま
した。外来での神経ブロック麻酔の見学時に、その女学生が失神を起こして倒れてしまいました。
それを見た私も目の前が真っ暗になってしゃがみこんだ思い出があります。


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4 原文The Jugular Venous Pressure and Pulse Contour - Clinical Methods - NCBI Bookshelf.pdf

5 頸静脈 Examination of the Neck VeinsNEJMvcm1806474.pdf

6 ベルツ診察法.pdf

7 マクギーの身体診断学1.pdf

8 ネット 頸静脈圧.pdf

9 ベンツ診察よりstridor wheezing.pdf

10 jugular venous pressure.pdf











posted by 斎賀一 at 19:55| Comment(2) | 喘息・呼吸器・アレルギー

アナフィラキシーの診断基準

アナフィラキシーの診断基準
 
BrightonとNIAID/FAAN基準



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 以前のブログでも紹介しましたが、代表的な診断基準はBrightonとNIAID/FAANの二つのようです
が、ゴールドスタンダードはないとの事です。
 新型コロナワクチンにおける厚労省のアナフィラキシーの報告は、Brighton基準に則っています。
ネットで厚労省のBrighton基準を手に入れましたが、よく理解できないため原文から私なりに纏めて
みました。
残念ながら似たり寄ったりの出来栄えです。でも職員の皆さんに説明する際は自分の方が納得している分、良いかもしれませんのでブログします。
尚、NIAID/FAAN基準は先のブログで掲載しましたので参考にしてください。


#Brightonの診断基準
<アナフィラキシーの症例定義>
 診断の必須条件としては
 ・急な発症 ・症状や所見が急激な進行性 ・2つ以上の臓器障害です。

 診断確実性のレベル1
 ・1つ以上のメジャーな皮膚症状
 ・且つメジャーな循環器症状、またはメジャーな呼吸器症状

 診断確実性のレベル2
 ・メジャーな循環器症状且つメジャーな呼吸器症状
 ・メジャーな循環器症状、またはメジャーな呼吸器症状とそれぞれ別の臓器のマイナーな症状が、
  2つ以上の組み合わせ
 ・メジャーな皮膚症状とマイナーな循環器症状、またはマイナーな呼吸器症状

 診断確実性のレベル3
 ・マイナーな循環器症状またはマイナーな呼吸器症状と、それぞれ別の臓器のマイナーな症状の組み
  合わせ
  (現実的にはマイナーな皮膚症状があれば更にマイナーな循環器症状か、マイナーな呼吸器症状が
   追加されればレベル3)

 結局はメジャーな皮膚症状があり、マイナーな循環器症状か呼吸器症状が加わればレベル2以上
 マイナーな皮膚症状なら、メジャーな循環器症状か呼吸器症状が加わればレベル3以上


<メジャーなクライテリア>
 皮膚粘膜症状
 ・全身の蕁麻疹または全身の紅斑
 ・局所または全身の血管浮腫
 ・発疹を伴う全身の掻痒感

 循環器症状
 ・低血圧
 ・非代償のショック
 次のうちの少なくとも3つを伴う 
 ・頻脈、・3秒以上のcapillary refill time、・意識の低下または意識消失、・central pulse
  volumeの低下

 呼吸器症状
 ・両側性の喘鳴 ・stridor ・口唇/舌/咽頭/口蓋垂の腫脹 ・呼吸障害 
  次のうちの2つ以上
  過呼吸 陥没呼吸 チアノーゼ 努力呼吸

<マイナーなクライテリア>
 皮膚症状/粘膜症状
 ・発疹を伴わない全身性掻痒感
 ・ 全身がちくちくと痛む感覚
 ・ 接種部位の蕁麻疹
 ・いわゆる赤目

 循環器系症状
 ・末梢性循環不全(症状としては少なくとも以下の2つの組み合わせ)
  頻脈、3秒以上のcapillary refill time 、意識レベルの低下

 呼吸器系症状
 ・持続する咳嗽
 ・嗅声
 ・呼吸苦、呼吸困難
 ・喉の閉塞感
 ・くしゃみ、鼻汁

 消化器系症状
 ・下痢
 ・腹痛
 ・悪心
 ・嘔吐



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#NIAID/FAANの診断基準
 ・診断基準1;⽪膚粘膜症状(S)が急速(数分から数時間)に出現し、気道(A)、呼吸(B)、循環(C)
  のいずれか1症状以上を伴った場合は、アナフィラキシーと診断する。
  アナフィラキシーの80%以上がこの基準を満たす。

 ・診断基準2;⼀般的にアレルギーの誘因となり得る物質への曝露後、気道(A)、呼吸(B)、循環(C)
  消化器(D)⽪膚(S)のいずれか2症状が急速(数分〜数時間)に出現したら、アナフィラキシーと
  診断する。

 ・診断基準3;既知のアレルゲンに曝露後、急速(数分〜数時間)な⾎圧低下が11歳〜成⼈では
  <90mmHg、または、全年齢で平常時収縮期⾎圧の<70%)がみられる。




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私見)
 本院では、NIAID/FAAN診断基準に基づいて迅速に対応しましょう。
 ただBrighton診断基準のマイナーな症状も、理解しておくことが大事です。
 このことから、接種の事前問診をこの診断基準にそって本院並みに作成してください。
 例えば、血圧、脈拍、呼吸器疾患の既往歴に関しての聴診所見、薬の服用、花粉症などです。






1 Brighton基準.pdf

2 NIAIDFAAN基準.pdf

3 厚労省Brighton.pdf







posted by 斎賀一 at 19:30| Comment(2) | 喘息・呼吸器・アレルギー