2020年01月20日

新型コロナウイルス肺炎への対応指針

新型コロナウイルス肺炎への対応指針
       業務連絡用




 中国の武漢以外でも新型コロナウイルス肺炎が発生しています。
また、武漢でも発表以上の患者が発生している可能性もあり、予断を許さない状態です。
日本でも万全の体制が必要となっています。
 国立感染研究所より、医療機関の対応指針が発表になりましたので掲載します。

本院でモディファイした対応の流れを記載します。


1) 37.5℃以上の発熱が3日以内にあり、呼吸器症状を伴う。

2) 発症から2週間以内に中国から渡航した人。

3) かつ の人はサージカルマスクを着用し、感染症室で診察
   スタッフはN95を着用する。

4) 先ずインフルエンザ迅速検査を実施

5) インフルエンザ迅速検査が陰性の場合は保健所に連絡する。






私見)
 スタッフの皆さん、受付で中国から渡航された方は事前に申し出るよう、お願いしてください。









新型肺炎 厚労省.pdf







posted by 斎賀一 at 18:06| Comment(0) | 喘息・呼吸器・アレルギー

2020年01月15日

武漢の新型肺炎:コロナウイルス

武漢の新型肺炎:コロナウイルス

Outbreak of Pneumonia of Unknown Etiology (PUE) inWuhan, China
 


20115.PNG



 アメリカのCDCより、中国の武漢で発生した新型肺炎に関する警告が出ています。(HAN)

1) 2020年1月5日より、原因不明の肺炎が武漢で発生したとの報告がWHOになされました。
   WHOは今までにないコロナウイルスと断定しています。

2) 59例が報告されています。7例が重症で、他は安定した状態です。
   現在まで人-人感染はありませんし、医療従事者の感染も報告されていません。
   症状は、発熱、呼吸困難、レントゲンで両側性の浸潤影です。
   原因としては動物由来のコロナウイルスで、感染経路は不明ですが武漢の卸売りの魚および
   動物市場との接触が問題視されています。
   WHOの指導の下に市場の消毒がなされ、その後の感染者は発生していません。

3) 医療機関は武漢からの渡航者、発熱、呼吸器症状のある人にはサージカルマスクを着用させ、
   診療の場合は個室で行い、医療従事者はN95マスクを着用するよう勧めています。







1 CDC 新型肺炎 .pdf

2 新型コロナ.pdf














 
posted by 斎賀一 at 18:29| Comment(0) | 喘息・呼吸器・アレルギー

2019年12月25日

COPDの急性増悪の予防のためのβ-ブロッカー

COPDの急性増悪の予防のためのβ-ブロッカー
 
Metoprolol for the Prevention of Acute Exacerbations of COPD
N Engl J Med 2019;381:2304-14.



1225.PNG




 COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者さんは増加傾向でしかも高齢者のため、心血管疾患を合併している事が多くあります。心房細動、冠動脈疾患、心不全には心臓の過剰の興奮や負担を軽減する意味で
βブロッカーを処方しますが、このβブロッカーが呼吸機能の低下に繋がらないか以前より懸念されていま
した。
しかし、最近の多くの研究ではβブロッカーが心血管疾患の軽減に繋がり結局はCOPDの入院、死亡などの急性増悪を予防しているとの報告がなされています。
そうは言っても実際の臨床現場では、依然としてCOPD患者に対して呼吸機能低下を心配し、βブロッカー
を控える傾向が続いています。
この点を以前の私のブログでも紹介しましたが参考文献も併せて下記に掲載しますので、職員の皆さん復習してください。


 今回、雑誌NEJMにβブロッカーのメトプロロール(セロケン-L)がCOPDの急性増悪を予防できるかを
調べた研究(BLOCK COPD試験)が発表になっていますので纏めてみました。
(最近はセロケン-Lを本院では処方していません。アーチスト、メインテートが多いようです。剤型が多い
 ためです。)


1) COPD患者では基礎疾患である心血管疾患が誘因となり、急性増悪による入院や死亡が起き易い。
   しかもその危険率は5倍に上がる。

2) 40〜85 歳の COPD 患者をβ遮断薬(徐放性メトプロロール)群とプラセボ群に割り付けた。
   しかも過去 1 年間の増悪歴または在宅酸素療法の処方・使用歴があることで示された、リスクの
   高い患者を登録しています。
   β遮断薬の投与をすでに受けている患者やβ遮断薬使用が確立された適応のある患者は除外して
   います。
   主要評価項目は、投与期間中の COPD の初回増悪までの期間としました。

3) 結果として、532 例が無作為化されています。患者の平均(±SD)年齢は 65.0±7.8 歳であり、
   平均 1 秒量(FEV1)は予測値の 41.1±16.3%でした。
   初回増悪までの期間の中央値はメトプロロール群 202 日、プラセボ群 222 日で、群間に有意差は
   認められなかった(メトプロロールのプラセボに対する危険率は 1.05 )
   しかし、メトプロロールは、入院に至る増悪のリスクがより高い結果でした。 危険率 1.91
   つまり、増悪による入院は、メトプロロールの投与を受けた患者のほうが多い結果でした。
   下記のB図が入院に至る増悪を示します。
    (以上、日本版をコピペ)


 
          1225-2.PNG

          1225-3.PNG


           

     
4) 考察
   βブロッカー投与の一番の懸念である呼吸機能検査では、βブロッカー群とプラセボ群では差はありま
   せんでした。
   また、6分間歩行と副作用報告でも差はありませんでした。
   しかし呼吸困難やCOPD症状の増悪はβブロッカー群の方が多く中途での服用離脱がありました。
   この事は呼吸機能検査(スパイロメーター)では測れない症状があると言う事です。
   心筋梗塞や心不全になって間も無いCOPDの患者さんにβブロッカーを処方するのは多くの研究で
   支持されていますが、十分な検討が今後も必要であるとしています。






私見)
 臆病な私は、従来通りアーチストやメインテートをほんの少量、おまじないで処方しようと思っています。








1 慢性閉塞性肺疾患(COPD)にβ-遮断薬は有効_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf

2 ブログのまとめ.pdf

3 看護師.pdf

4 β遮断薬.pdf











posted by 斎賀一 at 19:44| Comment(0) | 喘息・呼吸器・アレルギー