2023年02月04日

Covid-19の新たに直面している問題点

Covid-19の新たに直面している問題点
 
Facing the New Covid-19 Reality
[n engl j med 388;5 nejm.org February 2, 2023]



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 雑誌NEJMに、新型コロナの今の直面している問題点を論説した記事が掲載されています。
コロナが収束傾向で、シャンシャン とはいかないようです。
簡単に要旨を纏めますと


1) 武漢の初期の新型コロナと比較すると、病原性は低下しています。
   発生頻度、入院率、死亡率の低下が示されていますが、これらのデータが正確に新型
   コロナの実態を表しているかは不明です。

2) 依然としてアメリカでは、過去の最悪なインフルエンザ流行よりも新型コロナの感染は
   広がっています。現在はあるポピュレーションでは軽症化していますが、高齢者や社会的
   にアクセスが出来ない層では、依然として脅威の感染症です。

3) 新型コロナに対する治療とその対策は進展しましたが、社会に思わぬ結果をもたらしま
   した。特にアメリカ社会の歪をあぶり出しています。
   多くの成功と失敗の両方が教訓として残りました。今が一番恵まれた状況かもしれま
   せん。
   今後の対策をするうえでも、現在の瞬間は極めて重要な時期を迎えています。
   健康と幸福を脅かす未来に立ち向かう、緊急な対応が求められます。

4) 社会全体が新型コロナに立ち向かう姿勢が大事です。特に対象の層別化が必要です。
   対策には自ずから社会的及び経済的トレードオフが付きまといます。
   社会全体がそれを受け入れる必要があり、ガイダンスを提供する公衆衛生の指導者は
   その必要性と根拠を明白にしなくてはなりません。





私見)
 この3年間、職員の努力により本院でも試行錯誤しながらそれなりに進歩してきたと自負
 します。
 実地医家としてコロナを俯瞰する立場ではありませんが、何が無駄で何が必要だったのか、
 本院および社会全体で、特に医師会として検証する重要な時期かもしれません。











posted by 斎賀一 at 16:21| 感染症・衛生