2022年09月09日

肥満成人の早朝時間制限食の有効性

肥満成人の早朝時間制限食の有効性

<短 報>
 
Effectiveness of Early Time-Restricted Eating forWeight Loss, Fat Loss,
and Cardiometabolic Health in Adults With Obesity


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 空腹療法(断食ダイエット)に関して以前ブログしましたが、今回も雑誌JAMAに、朝7時から
時間制限を設けた空腹療法は、ダイエットや循環器系に効果があるとのデータが載っています。


1) 日内において朝の時間帯のカロリー代謝が一番活発に働きます。
   インスリンの感受性も高く、エネルギーの吸収も朝が一番効率が高いとの事です。
   就眠に近いとカロリーは脂肪として蓄積されます。

2) 空腹療法を早朝型と通常型に分けています。
   早朝型は朝の7時から午後の3時までの8時間に食事を制限します。
   通常型は1日を通じて食事を12時間とします。
   何れの群もダイエット(基礎代謝より500kcal減)及び運動療法(エクササイズと
   して、週に75〜150分)の指導を受けています。
   社会生活のために、早朝型も週に2回は夜の会食を許可しています。

3) 2018年8月から2020年4月まで調査しました。14週間の経過観察です。
   90人が登録されています。BMIは平均39.6、平均年齢は43歳(25〜75歳)、
   女性が80%です。
   主要転帰は体重減少、二次転帰は血圧、心拍数、血糖、インスリン、脂質です。

4) 体重減少は早朝型が6.3k減少で、通常型が4.0k減少でした。
   収縮期血圧は両群で差はありませんでしたが、拡張期血圧は明らかに早朝型が4mmHg
   下がっていました。
   満足度は早朝型に41%あり、28%が継続を望んでいます。






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私見)
 本研究は症例数が少なく期間も短いため限定的ですが、糖尿病患者さんに対しても、夕食を
 控える指導の選択肢がありと思われます。







本論文.pdf

ゆっくり食べれば痩せられる.pdf

空腹療法.pdf

遅い夕食は体重増加に繋がる.pdf

糖尿病の食事療法は週に2回やれば十分.pdf

肥満成人の早朝時間制限食の有効性.docx















posted by 斎賀一 at 21:49| 糖尿病