ペニシリンアレルギー対策・その2
〜uptodateより〜
ペニシリンアレルギーについてuptodateより再考しました。
1) 全患者の10%、入院患者の15%がペニシリンアレルギーとの報告がありますが、その
殆どがアレルギーはなく安全に投与が可能との事です。
2)・即時型反応
投与後数分から1時間以内に現れる。
食事とある薬物と一緒に投与する場合は、6時間後迄観察が必要なケースがある。
症状は、掻痒感、蕁麻疹、血管浮腫、喘鳴、喉頭浮腫(声が変わる)、嘔気嘔吐、
血圧低下です。
・遅発型反応
反復投与により6時間から数日後に出現。即時型よりも一般的
3) 経口アモキシリン(本院のペニシリン)は200,000投与に1回でアナフィラキシー出現
静脈投与の方がアナフィラキシー反応が多く、死亡事故のケースは静脈投与が大多数
です。
4) 家族歴の問診は必要がありません。
他のアレルギー疾患との関連性もなく、検査の必要はありません。
5) ペニシリンアレルギーは暴露を避けていると、時間と共に軽快する。
5年経過で50%、10年経過で80%がアレルギーでは無くなります。
6) アレルゲンとしては、コアリング構造と側鎖にあります。
(この問題点については後日報告します。)
7) アレルギー専門家による皮膚テストが勧められますが、不可能な場合は即時型反応が
低い(低リスク)患者さんには、段階的チャレンジテストも可能です。
8) 過去の履歴で嘔吐、下痢が単発で出現する場合は、アレルギー反応ではないようです。
また、既往歴から即時型と遅発型を区別するのは困難です。
問診のみでの判定は困難、とするデータがあります。
9) ペニシリン皮膚反応陽性者の98%は、セファロスポリン系の抗生剤の服用が可能です。
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