2022年05月31日

認知症の年齢別の危険因子

認知症の年齢別の危険因子
 <短 報>
Determining Vascular Risk Factors for Dementia and Dementia Risk Prediction
Across Mid- to Later-Life: The Framingham Heart Study



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 認知症の危険因子は、年齢層により異なるとの報告がありました。

・55歳では、糖尿病の危険率は3.35、高血圧は1.17
・65歳では、脳卒中以外の心血管疾患の危険率は2.12
・70歳では、糖尿病の危険率が1.97、脳卒中は2.43です。
・80歳では、糖尿病の危険率が1.45、脳卒中は1.57、降圧薬の服用は0.68です。

遺伝子レベルでの危険率を推測しても、わずかに改善されるだけで0.58から0.65程度でした。
現時点では認知症は、臨床症状からの診断で生化学的なバイオマーカーは一般的でないため、
認知症のサブタイプは診断されておらず、それを含めた危険因子はこれからの研究が待たれ
ます。






私見)
 危険因子は高血圧、脂質異常症、糖尿病を含めた心血管疾患の治療とライフスタイルが
 肝心です。
 ただし予測因子とは別の概念と思います。医学の進歩に期待したいものです。






本論文.pdf














posted by 斎賀一 at 19:52| 脳・神経・精神・睡眠障害