2021年01月27日

ファイザーのワクチン接種後のアレルギー反応

ファイザーのワクチン接種後のアレルギー反応
 
Allergic Reactions Including Anaphylaxis After Receipt
of the First Dose of Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine


30127.PNG



 ファイザーのワクチン接種後にアナフィラキシー反応が稀ながら報告されて以来、接種に消極的な方も
います。欧米では日本と比べ物にならない程の感染爆発が起きており、コロナ死亡率対ワクチン効果
(一見、費用対効果)という面で国を挙げての接種体制です。

 アメリカCDCとVAERSが中心となり、接種後の副作用を集計しています。
副作用をアナフィラキシーとそれ以外、更にアレルギー反応と非アレルギー反応とに分けて報告して
います。その内容が雑誌JAMAに載っていますので纏めてみます。


1) 期間は2020年12月14日からです。
   対象はファイザーのワクチンを1回目に接種した1,893,360人
   (女性;1,177,527人 男性;648,327人 不明;67,506人)です。
   21例がアナフィラキシーと認定しています。 11.1/100万人の比率となります。
   4例が入院、17例が救急搬送されています。
   その内20例は、回復して自宅に復帰しています。 
   死亡例はありません。

2) 接種後のアナフィラキシー反応発生までの時間は、平均で13分です。(2〜150分)
   15分以内が15例(71%)、30分以内が18例(86%)です。
   (30分以上の例は下記の文献中の表から推測するに、やや特異な例と思われます。)

3) 最も多い症状は
   ・蕁麻疹 ・血管浮腫 ・発疹 ・咽頭閉塞感
   アナフィラキシー反応を起こした人の71%(17/21)は、既往歴に何らかのアレルギー疾患が
   ありました。
   33%(7/21)は、以前にアナフィラキシー反応の既往歴を持っていました。
   (インフルエンザワクチンなど)

4) 同じ期間にVAERSに報告された、アナフィラキシー反応でないアレルギー反応は83例ありました。
   ・掻痒感 ・発疹 ・喉の痒み ・引っかき傷 ・軽度の呼吸器症状
    (このことから想像するに、アナフィラキシーかの判定は全身症状の重さのようです。接種後
     何らかの全身症状があれば、アナフィラキシーの前兆と判断したほうが良さそうです。)

5) 対策としては
   ・アナフィラキシー反応に対する十分な対応の設置
   ・接種を受ける人の問診 (禁忌や注意項目の該当)
   ・接種後、15〜30分間は経過観察を実施する担保
   ・医師や他のヘルスケアーの専門家による、アナフィラキシー反応に対する兆候の早期把握
   ・迅速なエピネフリン注射の対応
   ・アナフィラキシー反応を起こした人の適切な搬送
   ・30分以上の観察後に、集団接種場所より離れてからアレルギー症状が出現した場合には、迅速に
    医療機関を受診するよう指導する。






私見)
 国も地方自治体も集団接種を想定しています。
 コロナ以前はワクチンの有害事象予防のために、インフルエンザを含め個別接種の方向ではなかった
 でしょうか? 
 また、原則論として重大な有害事象が5例/10万人発生したワクチンは、中止の方向ではなかったで
 しょうか? 今後この値に接近しないでしょうか?

 今は緊急事態宣言です。

 わっかりました!  ならば、なお一層の体制強化を打ち出してもらいたいと思います。







コロナワクチン 副作用 JAMA.pdf

ワクチン 厚労省.pdf










posted by 斎賀一 at 18:05| Comment(0) | ワクチン
この記事へのコメント