2020年12月28日

気管支喘息ガイドライン・2020年版 その1

気管支喘息ガイドライン・2020年版 その1


    〜院内予習編〜 

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 アメリカの学会NHLBIから、2020年度の気管支喘息ガイドラインが出ています。
膨大な文献なので暇なときに見たいと思っていますが、雑誌JAMAにサマリー的な文献が掲載されて
いましたので、それを次回ブログします。以前の私のブログもご参照ください。
先ずは予習の意味で、喘息の登場人物を整理してみます。


吸入ステロイド剤(ICS) 
  本ガイドラインではホルモテロールの有効性を示していますので、長時間作用性吸入β2刺激薬
  (LABA)との配合剤としては、シムビコートとフルティフォームとなります。

長時間作用性吸入β2刺激薬(LABA
  単独ではセレベントがありますが、後述するように単独使用によって喘息の重症化を招く危険性を指摘
  したsmart研究後は、吸入ステロイド剤との併用又は合剤が一般的です。

長時間作用性吸入抗コリン薬(LAMA)
  気管支を拡張するには交感神経のβ2を刺激すればよいのですが、交感神経の反対の副交感神経を
  抑制する、つまり抗コリン薬を用いても気管支は拡張します。これがLAMAです。
  LAMAは以前より閉塞性肺疾患(COPD)や長引く咳に処方されていましたが、最近では気管支喘息
  にも併用されて本ガイドラインでも推奨しています。
  一般的にはLAMAの方がLABAに比べてマイルドです。

短時間作用性吸入β2刺激薬(SABA)
  喘息薬は長期管理薬(コントローラ) と 発作治療薬(リリーバー、レスキュー) に分けられます。
  SABAはリリーバーとして処方されます。本院ではサルタノールかメプチンミニが主流です。

・ロイコトリエン受容体拮抗薬( LTRA )
  本院ではシングレア、キプレス、シングレアチュアブル、オノンを使用

smart研究とsmart治療
  LABAのセレベントが上市された時は画期的な薬剤で、喘息発作で苦しんでいる患者さんにとっては
  福音でした。もしこれがあればテレサテンを救えたのではと思いました。
  しかしその後の研究で、アメリカの黒人を中心としてセレベントが急性増悪を誘発するのではとの懸念
  から、一気に冷え込んでしまいました。
  喘息の発作は収まっても、喘息を引き起こす炎症は収束していないからと説明されています。
  それでも慎重に短期で使用すればSABAよりは有効ではないかと、依然として個人的には密かに
  思っています。
  Smart治療は、LABAとICSのホルモテロールの合剤のシムビコートがコントローラでもリリーバーでも
  有効とのスタディです。2020年のガイドラインではこのsmart治療が主体になっています。
  詳しくはドクターサロンとクリーブランド・ジャーナルに記載されていますので、ご参照ください。
  日本では、2018年に気管支喘息のガイドラインが改訂されています。
  雑誌Medica1 Practiceと今日の臨床サポートを参考にPDFを作成しました。






22 気管支喘息 今日の臨床サポート.pdf










posted by 斎賀一 at 20:16| Comment(0) | 喘息・呼吸器・アレルギー
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