2020年05月29日

新型コロナウイルスの侵入・分子生物的解析

新型コロナウイルスの侵入・分子生物的解析
    <業務連絡用>
The Molecular Targets of SARS-CoV-2


    

 新型コロナに関する医学・科学的進展は目を見張るものがあります。
門外漢には理解の外ですが、ネットで素人でも分かりやすく解説した総説が載っていましたのでブログ
します。
職員の皆さん、次回のブログのため予習しておいてください。そして、再度私の以前のブログも参照して
ください。


1) 新型コロナウイルスがヒトの細胞に侵入する形式には二通りあります。
   一つは膜癒合(membrane fusion)で、これが以前にブログしたACE-2受容体関連です。
   もう一つはウイルスが直接侵入する細胞内取り込み(endocytosis)です。




         20529-3.PNG





     
2) 今回は主に膜癒合(membrane fusion)について解説します。




         20529-2.PNG





  
   新型コロナウイルスを人の細胞が認識し受容して侵入させるには、ウイルス側の棘であるspike
   protein(S)が重要です。このSに対して人の細胞側の受容体にはACE-2と、代替としてCD147が
   あります。一方でTEPRSS2とFURINは、ウイルスと結合した受容体を分解し切断する酵素
   (protease)です。つまり受容体でウイルスを捕捉した後にproteaseで切断し、細胞内に取り
   入れます。

3) 細胞の表面に存在するACE-2は普段は制御(regulator)されていますが、新型コロナウイルスの
   感染により降雨後の竹の子のようにニョキニョキと細胞表面に現われてきます。

4) TEPRSS2はコロナウイルスのspike protein(S)とACE-2の両方を切断する酵素proteaseです。
   その結果ウイルスは細胞内に取り込まれます。
   最近の研究によりますと、肺が新型コロナに感染するとTEPRSS2の活性化が起きるようです。
   膵炎治療薬のカモスタットがTEPRSS2の活性化を抑制するため、治療の期待がもたれています。

5) FURINはHIV、インフルエンザ、エボラ、コロナ、などのmembrane protein(M)を切断します。
   FURINは不活化ですが、新型コロナのspike protein(S)の遺伝子配列の中に活性化する部位が
   あるとの報告です。

6) CD147はACE-2と同じようなspike protein(S)に対する受容体です。
   リンパ球に新型コロナが感染すると、ACE-2の活性化が低下します。
   この事からも、CD147はACE-2の代替受容体と思われます。
   CD147に対する抗体は、ウイルスの感染抑制に効果があります。








563489-SARS-CoV-2.pdf

a 新型コロナウイルスとACE-2に関して_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf

b 新型コロナウイルスとRAAS(特にACE-2)希望の星 _ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf














posted by 斎賀一 at 18:50| Comment(0) | 感染症・衛生
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