新型コロナに感染した乳児の入院における汚染状態
雑誌Annals of Internal Medicineに掲載されたシンガポールからの報告です。
生後6カ月の乳児が新型コロナのPCR検査で陽性のため入院しました。
この乳児は症状もなく元気な状態です。個室での入院となったため、病室の汚染状態を調べています。
乳児という特別なケースですが、全般的にも当てはまる示唆に富む報告です。 (letters)
纏めますと
1) 新型コロナの伝搬に関しては、飛沫感染と接触感染が主体と考えられています。
空気感染(airborne)と媒介物(fomite)に関しては不明な点もあります。
2) 生後6カ月の乳児が新型コロナの確診をPCRで受けています。
入院の2日間は個室の各部位でウイルスを同定しました。
上の表でNOは同定されない。数字の少ない方が、ウイルス量が多い事を意味します。
3) 介護者のマスク、face shield、個人防護服にはウイルスは同定されませんでした。
乳児のベッドが一番多いのは理解できます。本乳児は咳をしていませんが、啼泣や「よだれ」から
ウイルスがテーブルにまで飛散する事は想像できます。しかし1mも遠く離れたテーブルの方が
ベッドのそば(cot side)よりウイルス量が多いのは、単に飛沫感染だけでは説明できません。
4) 介護者がミルクを飲ませたり、お尻を拭いたりする際にテーブルを利用しています。
また、いろいろな媒介物も使用しています。
筆者によると、汚染はこの事が中心ではないかと推定しています。
5) 介護者の個人防護服も重要だが、その都度の手洗いが汚染防止には特に必要としています。
私見)
「日本には安全と水が豊かにあり、その重要性に無関心である。」とある書物に書いてあった記憶が
あります。
安倍さんのいう水の豊富な「美しい日本」が、コロナの拡大を防いでいるのかもしれません。
職員の皆さん、これからも手洗い励行に加えて、アルコールと漂白剤による媒介物やテーブルの消毒
にも励んでください。
コロナ 乳児1.pdf
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なんか、今日はどこに行っても凄い人で、密ちゃんでした...大丈夫でしょうかね(-_-;)