2020年03月24日

新型コロナウイルスの検体の採取法の違い

新型コロナウイルスの検体の採取法の違い
 
韓国方式は理想モデルか?
 
Detection of SARS-CoV-2 in Different Types of Clinical Specimens



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 中国の学者より、雑誌JAMAに報告がありました。
新型コロナのウイルスをSARS-COV-2と言い、病気の事をCOVID-19と命名しています。
論者は、新型コロナは中国から全世界に広がっていると冒頭で記載しています。


纏めますと

1) 2020年の1月1日から2月17日の中国におけるCOVID-19と鑑定診断された入院患者205名の
   様々な部位から採取された検体を、PCR法で検索対照しています。
   平均年齢は44歳(5~67歳)です。
   症状は発熱、咳、全身倦怠感で、19%が重篤でした。

2) 検体は総数で1,070検体です。
   陽性率は
   気管支洗浄液(BAL)93%(14/1)    痰 72%(75/104)
   鼻腔スワブ 63%(5/8)   気管支鏡ブラッシ46%(6/13)
   咽頭スワブ 32%((126/398)   便29%(44/153)   血液 1%(3/307)
   尿 No (0/72)
    (一般的に日本で行われたクルーズ船での咽頭スワブは、感度は32%と低く鼻腔スワブでも
     63%程度です。)




         20324-2.PNG



 
3) しかし、ウイルス量に関しては鼻スワブが一番多い。(mean cycle threshold (Ct) of 24.3)
   この事例から感染の初期は鼻咽頭で、そこから重症化すると、ウイルスは下気道に移行する事を
   物語っています。

4) 便培養では、生きたウイルスが50%(2/4)陽性でした。
   この事からも糞口感染が強く示唆されました。

5) 結論として、感染は呼吸器系ばかりでなく呼吸器系以外でも起きている。
   しかも検査は偽陰性が多く、検体採取は複数を組みあわせなくてはいけない。






私見)
 新型コロナに対するPCR検査の感度は70%程度だが、特異度は90%以上と言われています。
 (つまり偽陰性はあるが偽陽性は少ない?)
 インフルエンザの時に経験しますが、流行の初期には精度が低く偽陽性も30%程あるといわれて
 います。
 インフルエンザ流行の最盛期ともなれば、この偽陽性がマスキングされてしまい、精度は90%以上の
 見かけとなります。

 韓国で多くの人がコロナの検査をすればこの特異度、つまり偽陽性を増加してしまいます。
 分母が多くなれば致死率も当然低下します。
 日本の様にPCRを制限し過ぎるのには個人的に納得がいかないのですが、韓国方式には学ぶべき
 点が多々あるとはいえ、俄かには賛成できません。

 忽那賢志氏のブログでも同様の内容が載っており、感度と特異度に関して詳細に記載しています。






新型コロナ スワブ jama.pdf

新型コロナ 感度 ブログ.pdf








posted by 斎賀一 at 20:18| Comment(0) | 感染症・衛生
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