2020年01月11日

降圧剤は就眠前服用が効果的

降圧剤は就眠前服用が効果的
 
Bedtime hypertension treatment improves cardiovascular
risk reduction: the Hygia Chronotherapy Trial



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 以前の私のブログでも紹介していますが、(下記に掲載します。)降圧剤の就眠前服用が降圧効果
ばかりでなく、心血管疾患の予防にも繋がるとの報告がありました。
以前は就眠前の服用は裏ワザであったり、モーニングサージの予防であったり、特にARBが適していると言われていましたが、今回の論文では全ての降圧剤に適応されていますし、垣根なく処方できる様です。


本論文を纏めてみますと

1) 対象者は19,084人の高血圧患者で、男性10,614人、女性8,470人です。
   平均年齢は60.5歳
   降圧剤を1剤以上服用している患者を、就眠前服用群(9,552人)と起床時服用群(9,532人)に
   振り分けています。
   平均経過観察は6.3年間です。24時間血圧計(ABP)で48時間観察しています。

2) 主要転帰は、心血管疾患で1,752例発生しています。
   【心血管疾患の死亡、心筋梗塞、冠動脈血行再建術、心不全、脳卒中】
   それぞれの項目に対して、就眠前群が起床時よりも優位でした。
   年齢、糖尿病、慢性腎疾患、HDLコレステロール、睡眠時の血圧等に対し独立因子として作用して
   いました。
   また降圧効果も就眠前群が優位でした。特に血圧のdipper型への移行に繋がります。

3) RAAS(レニンアンギオテンシン系)は夜間にその活動がピークとなります。
   就眠前群はそれを抑制する事が主たる原因のようです。
   降圧薬の中でもARBが理論的には適していますが、CCB(カルシウム拮抗薬)、降圧利尿薬も同じ
   ように効果的でした。
   その結果、腎機能の改善も認められています。




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私見)
 降圧利尿薬(本院ではナトリックス半錠)は就眠前服用により夜間頻尿が起きないか心配していました
 が、 私個人的な人体実験では影響は少ないようです。降圧利尿薬の降圧効果は初期には利尿作用に
 よりますが、 やがてその他の因子が関与して利尿は軽減されるとの事です。
 本院では原則として、暫くはナトリックス半錠を朝食後に処方し、慣れた頃に全ての降圧剤を就眠前か
 夕食後の処方といたします。







高血圧 Bedtime hypertension treatment.pdf

降圧利尿薬が治療の第一選択薬_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf

慢性腎疾患における高血圧治療の意義_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf

利尿薬:特に心不全治療において_ _Font Size=_6_斎賀医院壁新聞_Font_.pdf















posted by 斎賀一 at 17:24| Comment(0) | 循環器
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