2019年10月01日

安定冠動脈疾患を合併する心房細動に対する抗血栓療法

安定冠動脈疾患を合併する心房細動に対する抗血栓療法
 
Antithrombotic Therapy for Atrial Fibrillation
with Stable Coronary Disease
N Engl J Med 2019;381:1103-13



1001.PNG



 心房細動の患者さんが冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)を併発した場合に、従来より服用している
抗凝固薬(DOAC)に、抗血小板薬(アスピリン、プラビックス、エフィエント)を追加しますが、安定期にも
継続が必要かを問うた日本のAFIRE研究の論文が、雑誌NEJMに投稿されています。

 今まではステントなどのPCIを施行した心房細動に対しては、経口抗凝固薬+抗血小板薬2剤併用療法
の合計3剤併用療法が実施されていました。
しかし最近では、経口抗凝固薬+抗血小板薬の2剤併用療法が3剤併用療法と比べて、出血リスクを有意に低下させることが示され、欧米のガイドラインでは、PCI後の3剤併用療法の推奨期間を大幅に短縮し、その後は経口抗凝固薬+抗血小板薬の2剤併用療法に移行。
更に1年後以降は、経口抗凝固薬の単剤投与とすることが推奨されています。
 しかし、ガイドラインとはかけ離れて、実際の医療現場では2剤か3剤を継続しているケイスが多いよう
です。   (私のブログで心房細動で検索してください。)


1) 日本で行われた多施設共同非盲検試験で心房細動を有し、1年以上前に経皮的冠動脈インター
   ベンション(PCI)または冠動脈バイパス術(CABG)を受けているか、血行再建を必要としない
   冠動脈疾患が、血管造影で確認されている患者 2,236 例をイグザレルト単剤療法群と、イグザ
   レルト+抗血小板薬単剤の併用療法群に無作為に割り付けました。
   主要転帰は脳卒中、全身性塞栓、心筋梗塞、血行再建を必要とする不安定狭心症、全死因死亡と
   しています。

2) 併用療法群で死亡率が上昇したため、試験は早期に中止されました。
   イグザレルト単剤療法は、主要有効性評価項目に関して、併用療法に対しては非劣性
   示しました。
   イグザレルト単剤療法は、主要安全性評価項目に関しても、併用療法に対して優越性
   示しました。
   イベント発生率は 1 患者年あたりそれぞれ 1.62%と 2.76%でした。(危険率 0.59)
   また小出血も、5.89%対10.31%(危険率は0.62)と単独療法が優位です。
   有害事象は全体で(全死亡例、心筋梗塞、脳卒中、大出血)明らかに単独療法の方が優位でした。
    (3.90%対6.28%で危険率は0.62)



         1001-2.PNG


        

3) 心房細動と安定冠動脈疾患を有する患者において、1年後のイグザレルト単剤療法は併用療法に
   対して、有効性については非劣性を、安全性については優越性を示しました。







私見)
 心房細動の患者さんがPCIを受けて1年が経過したら、DOAC単独で十分の様です。
 詳細なデーターはsuppleより下記のPDFに纏めました。







本論文より.pdf

DOAC.pdf

















posted by 斎賀一 at 21:08| Comment(1) | 循環器
この記事へのコメント
もう早いもので10月ですね...

今日は、消費税が上がってから初めて買い物に行ったのですが...。

まだ何が8%のままで、何が10%なのかわからず、言われるがままに払ってますが。

やはり、消費税が上がる前に比べると、飲食店は空いてるみたいですね〜(^_^;)


Posted by at 2019年10月02日 17:36
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