2019年09月18日

胃癌予防の三種の神器

胃癌予防の三種の神器
 
Effects of Helicobacter pylori treatment and vitamin and garlic
supplementation on gastric cancer incidence and mortality



0918.PNG



 以前から提唱されている胃癌の予防として、・ピロリ菌の除菌・ビタミン剤のサプリ・ニンニクがあります。
今回中国の研究者から22年間の追跡調査が発表になりました。同じ研究者から以前に15年間の報告がありましたが、更に期間を延長しての論文です。



纏めますと


1) 中国の胃癌の多発地域(山東省)に対して調査を行いました。
   この地域は栄養的に偏っているとの事です。(しかしこの設定自体が本論文の限界を示しているとも
   指摘されています。)

2) 山東省の住民3,365名を登録
   血清学的に、ピロリ菌陽性の2,258名と、陰性の1,107名を抽出しています。
   ピロリ菌陽性者は  ・2週間の除菌 ・ビタミンサプリ ・ニンニクサプリ の3群に対して、
   コントロール群と其々比較検討する2×2×2を実施しました。
   一方のピロリ菌陰性者は  ・ビタミンサプリ ・ニンニクサプリ の2群とコントロール群を
   比較した2×2を行っています。
   尚ビタミンサプリとニンニクサプリの2群は、平均で7.3年間服用しています。

3) 1995~2017年間で151例(4%)の胃癌が発生し、胃癌関連死亡は94例(3%)でした。
   ・22年間の経過観察でコントロール群と比較して、胃癌発生の危険率は
     除菌群の危険率は0.48
     ビタミン群では0.64
     ニンニク群では0.81 でした。
   ・22年間の胃癌関連死亡例の危険率は
     除菌群の危険率は0.62
     ビタミン群では0.48
    ニンニク群では0.66でした。
     其々の3群では効果に時間差がありました。  ※下記のPDF参照
  
4) 本論文では、ピロリ菌感染と大腸がんの発生に関して関連性は証明できませんでした。
   更に次の要は見解を記載しています。
   ピロリ菌の胃癌に関する発癌機能は早期に起るので、除菌が遅れると高齢者ではその効果がない
   とする論文があるが、ピロリ菌除菌は腸上皮化生の発生には変化を及ぼさないが、萎縮を改善し
   慢性胃炎の程度も軽減し、更なる腸上皮化生の進展を防いでいる。
   更に55~71歳の高齢者で腸上皮化生があっても、除菌の効果があるとする研究報告もある。
   よって除菌が遅れても発癌を予防出来る事が証明されている。
   推論だが、除菌によりピロリ菌以外の発癌性の菌もなくなり、その後の胃癌の予防にも繋がるため
   高齢者も若い人と同様の除菌効果があるとしています。



         0818-2.PNG






私見)
 勿論、私は総合ビタミン剤とニンニクを愛用しています。
 しかし 4) の見解はやや強引すぎる展開ではないかと思います。
 腸上皮化生がある種の胃癌の発生母地である事は間違いないのですが、除菌との関係は更に勉強を
 したいと思います。
 但し高齢者に対しても除菌の効果はある程度ありそうです。






Helicobacter pylori treatment.pdf














 
posted by 斎賀一 at 19:05| Comment(1) | 消化器・PPI
この記事へのコメント
今朝TVでやってましたが、10代の若者のせき止め薬の過剰摂取が問題になってました。


服用すると、気分が良くなって現実逃避できるとか。

先日血液検査していただいて、うちで眺めていたら、血小板数が減少してきてましたが、それって大丈夫でしょうか?
Posted by at 2019年09月19日 08:14
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: