2019年08月28日

抗生剤は大腸癌の危険因子

抗生剤は大腸癌の危険因子
 
Oral antibiotic use and risk of colorectal
cancer in the United Kingdom


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 以前より、抗生剤を服用していると腸内細菌叢が変化して、腸の免疫機能の低下から発癌の進展が
生ずると言われていました。今回はその仮説に従って、抗生剤の服用量と種類による分析をしています。
服用量は、日数で表しています。


纏めますと

1) 1989~2012年にかけて、結腸直腸癌(CRC)群の28,980例とコントロール群の137,077例を比較
   検討しています。

2) 抗生剤の使用は大腸癌の発生に関連性が認められたが、特に近位結腸にその関連性があり、
   中でも嫌気性抗生剤が際立っていた。
   直腸癌にはその関連性は認められない。
   ペニシリン系のアモキシリン(パセトシン、ワイドシリン)に特に関連性が認められたが、テトラサイク
   リン系はむしろ逆相関であった。
   ペニシリン系は小腸では吸収されず、近位結腸にそのまま到達してそこで吸収される。
   よって近位結腸が一番抗生剤に晒されることになる。逆に直腸では抗生剤の影響は少なくなる。

3) Fusobacterium nucleatum, Parvimonas micra, Gemella morbillorum, などの菌が
   発癌性を想定されている。





私見)
 詳しい危険率に関しては、本論文をご参照ください。
 仮説に基づいた論文ではないと思いますが、抗生剤で腸内細菌がかき乱されて、そのまま癌に一直線
 となってしまうほど腸は脆いものなのでしょうか。
 注意が必要である事には間違いがないようです。






Oral antibiotic use and risk of colorectal cancer.pdf












posted by 斎賀一 at 19:32| Comment(0) | 消化器・PPI
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