スタチン(脂質異常症治療薬)は高齢者でも継続服用を!
Cardiovascular effect of discontinuing statins for
primary prevention at the age of 75 years:
a nationwide population-based cohort study in France
primary prevention at the age of 75 years:
a nationwide population-based cohort study in France
75歳でもスタチンを継続服用していないと、その後に心血管疾患を起こす可能性が増すとの論文が、
フランスより発表になりました。
纏めますと
1) 登録者は2012〜2014年に75歳になった人で、更に下記の条件をクリアーした人です。
・心血管疾患の既往がない人 (つまり一次予防効果)
・試験(トライアル)の2年前まで、スタチンを正確に80%以上服用していた人
2) トライアルは、その後もスタチンを継続服用した群と、連続して3か月間以上服用を中断した群で
比較検討しています。
3) 主要転帰は心血管疾患による入院率です。
全体で120,173名が登録しています。
両群の比較期間は、平均で2.4年間です。
中断した群は、17,204名(14.3%)です。
心血管疾患で入院した人は、5,396名(全体の4.5%)です。
4) 中断した群の危険率は
・全ての心血管疾患では、1.33
・冠動脈疾患では、1.46
・脳卒中では、1.26
・その他の心血管疾患では、1.02 でした。
5) 結論として
75歳になったからと言って急にスタチンを中断すると、そのリスクは33%も増加する。
私見)
以前の私のブログで紹介しましたスタチンのレガシー効果(遺産効果)に対して、高齢者の場合は
「そんなのないよ。」と言いたいような結論です。
「なんなんだよ。年寄はたったの3か月以上何もしなかったら遺産はパーかよ!」
75歳を迎える私としましては、この論文はまるで僕の事みたい。
effect of discontinuing statins.pdf