2018年10月24日

アセトアミノフェンは熱性痙攣の再発に有効

アセトアミノフェンは熱性痙攣の再発に有効
(同じエピソードにおいて)
 
Acetaminophen and Febrile Seizure Recurrences
During the Same Fever Episode



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 雑誌PEDIATRICSに、同じ発熱エピソードにおいてはアセトアミノフェン座薬(アンヒバ、アルピーニ)が熱性痙攣の再発を予防できるとの論文が掲載されています。従来、アセトアミノフェンは無効との論文が散見されていて、むしろ有害との趣旨もありました。
 本論文は日本からの報告です。
日本においては、小児の場合7~11%に熱性痙攣が起きます。
同じ発熱疾患の間に、15%近くが熱性痙攣を再発するとのデータがあるそうです。日本でも熱性痙攣で解熱剤を使用する事に抵抗感を持っている小児科医が多いとの事です。


纏めてみますと

1) 2015~2017年に掛けて、熱性痙攣で病院を受診した6~60ケ月の小児423名を対象に登録して
   います。219名にアセトアミノフェンの座薬(10mg/kg)を6時間ごとに、熱性痙攣後24時間まで
   処方しています。 (発熱が38度以上の時)
   コントロール群の204名は、解熱剤を投与していません。
   下痢を伴なっている場合(胃腸障害性痙攣は日本からの発信)やけいれん止めの座薬(ダイアップ
   など)を使用している例は除外しています。

2) 結論として、再発率はアセトアミノフェン群で9.1%に対して、コントロール群では23.5%でした。
   明らかにアセトアミノフェンは同じ熱性疾患エピソードにおいては熱性痙攣の予防効果がありました。
   その他の因子として、月齢の低い乳幼児や痙攣が短時間の場合に、再発する頻度が多い傾向で
   した。

3) アセトアミノフェンの解熱効果のみか、あるいはその他の生化学的因子が関与しているのかは、
   ブルフェンなど他の薬剤を使用しての研究が待たれるとしています。





私見)
 以前のブログでも述べていますが、乳幼児に解熱剤を使用する事に私はやや積極的な医師と認識しています。
 尚、痙攣止めの座薬(ダイアップ)とアセトアミノフェン(アルピーニ)座薬の挿入の関係は下記のPDFを
ご参照ください。原則、ダイアップを先に挿入して、30分以上空けてからアルピーニを挿入するよう指導
しています。




peds.2018-1009.full.pdf

座薬併用の注意.pdf











posted by 斎賀一 at 19:53| Comment(1) | 小児科
この記事へのコメント
斎賀 一先生

初めてのメール、大変失礼致します。
本論文の責任著者、村田 真野(しんや)と申します。京都府で小児科と消化器内科として勤務医をしております。
『解熱薬は一旦熱を下げるが、その効果が切れたときに、熱が再上昇して熱性けいれんを誘発する』という小児科医の迷信を払拭するためにこのstudyを行いました。
早速お読み頂き、誠にありがとうございます。
本論文に関して、詳細不明な点などご質問がありましたら、ご遠慮なくご連絡下さい。

市立ひらかた病院、久御山南病院
村田 真野
Posted by 村田 真野 at 2018年11月03日 21:56
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