麻疹のヨーロッパの流行
European Region reports highest number of measles cases
in more than 25 years –UNICEF, WHO/Europe
[Geneva/Copenhagen, 13 March 2025]
in more than 25 years –UNICEF, WHO/Europe
[Geneva/Copenhagen, 13 March 2025]
報道によりますと、日本でも散発的に麻疹の報告があります。
WHOとユニセフの報告によると、ヨーロッパにおける麻疹の報告は2024年は127,350人で、
1997〜2023年の倍発生しているとの事です。しかも40%が5歳以下の乳幼児です。
報告の半数が入院を要し、38人もの死亡例があました。
麻疹は収束していましたが、2018年は89,000人で2019年は106,000人と再増加しています。
コロナ禍により、麻疹ワクチンの接種率の低下が最も関与しています。
ワクチン接種率は多くの国で、コロナ禍以前まで回復していません。
「麻疹ウイルスが立ち止まらない以上、我々も立ち止まれない」と警鐘しています。
ヨーロッパでは1回目のワクチン接種をしていない人は、500,000人いると推定されています。
麻疹は感染力が強力なウイルスの一つです。肺炎、脳炎、下痢、脱水、視力障碍、長期間の
合併症より重症化します。免疫系統にも損傷を起こします。
(麻疹ウイルスが体内のB細胞やT細胞(記憶免疫に関わる白血球)を大幅に減らしてしまう
ことが報告されています。
ある研究では、麻疹にかかると免疫記憶細胞の20〜70%が失われるとも報告されています。)
集団免疫に必要なワクチン接種率は95%と言われていますが、ヨーロッパの国々では
80%以下です。
ボスニア・ヘルツェゴビナとモンテネグロでは、過去5年以上にわたり接種率がそれぞれ
70%、50%を下回っており、長期的な低接種率が問題視されています。
現段階で麻疹が流行の兆しがない国でもワクチン未接種を把握し、ワクチンの啓蒙活動、医療
従事者の研修、疾病監視体制の強化を通じて、流行の備えをしなくてはなりません。
私見)
以前に麻疹の幼児が直ぐに水痘に罹患し、重症化した経験があります。
ワクチンera(時代)で乳幼児が恩恵を受けていますが、1歳に接種する麻疹ワクチンが
何と言ってもコーナーストーンです。
それに向けてのワクチンスケジュールと認識しています。