ペニシリンアレルギーでもセファロスポリンは大丈夫?
<短 報>
Cephalosporins can be safely administered to patients
with verified penicillin allergy
with verified penicillin allergy
1) ペニシリンアレルギーの人50人にセファロスポリンの77例服用コースを行いました。
50人のペニシリンアレルギーの内38人(76%)は多種類の薬剤アレルギーで、
19人(38%)がペニシリンのアモキシシリンにアレルギーがありました。
ペニシリンアレルギーの内訳は、15人が高リスクで35人が低リスクです。
高リスクの内訳は、6人がアナフィラキシーで4人がエピネフリン注射を行っています。
低リスクの内訳は延べで28人が発疹、4人が血管浮腫、6人が不明です。
ペニシリンアレルギーの中アモキシリン皮膚反応陽性は19人(38%)、
チャレンジテスト陽性は14人(28%)でした。
2)結論
ペニシリンアレルギーの50人中49人はセファロスポリン服用が可能でした。(忍容性)
使用したセファロスポリンの内ペニシリンと同じ側鎖を有するものが25症例(32%)で、
異なる側鎖が52症例(68%)です。
第二世代、第三世代のセファロスポリンは比較的安全としていますが、それでも稀に
アナフィラキシーの報告もあり注意が必要としています。
私見)
抗生剤の適切な使用が叫ばれて久しいですが、コロナ禍の長引く今、抗生剤の処方には
実地医家として知恵を絞らなくてはなりません。
ペニシリンから始まりセファロスポリンまでも供給不足が続いています。
ワイドシリンのチャレンジテスト、第二世代のセファロスポリンの使用などを経て、適切な
抗生剤の使用に努めましょう。
概略がネットに出ていましたので併せてブログします。
本論文.pdf
ネットより.pdf