お茶(tea)は直腸―結腸癌(CRC)の予防
<短 報>
Flavonoid intake and survival after diagnosis of colorectal cancer:
A prospective study in two US cohorts
A prospective study in two US cohorts
フラボノイド(flavonoid)は、植物に広く存在するポリフェノールの一種で、植物において
色素や防御物質としての役割を持っています。フラボノイドには、カテキン、フラバノン、
イソフラボン、フラバノール、アントシアニンなど、多くの種類があります。
これらは豊富な抗酸化物質であるとともに、血管拡張作用や免疫力を向上させる作用などが
あるとされ、健康維持や疾病予防に役立つことが期待されています。
フラボノイドは、柑橘類、ワイン、紅茶、ココア、赤ワイン、ベリーなど多くの食品に含まれて
います。
その中でも、フラバン-3-オール(flavan-3-ol、フラバノール)類は、2-フェニル-3,4-
ジヒドロ-2H-クロメン-3-オール骨格を有するフラボノイドの一群です。
代表的なカテキンやカテキンガラートがあります。紅茶や緑茶にはカテキンが含まれます。
癌の遺伝子的なカスケードを、フラボノイドは阻止するとされています。
今回、フラボノイドを含むteaがCRCを予防するとの論文が掲載されています。
1) 直腸―結腸癌のステージT〜Vと診断された2,552人を対象に、フラボノイド摂取との
関係を調べています。対象者として、31,026人/年を前向き研究で行っています。
1,689人が死亡し、その中で327人がCRCで死亡しています。
全フラボノイドの摂取量は、CRCおよび全死亡率の低下には関係していませんでした。
しかし、フラボノイドの中のフラバン-3-オールの摂取量との関連性は認められました。
CRCの死亡率のリスクは0.83
全死亡率のリスクは0.91と低下しています。
2) 結論
一日にお茶(tea)を1cup飲むことでCRCのリスクが0.87低下に繋がりました。
フラバン-3-オール以外のフラボノイドは、予防の関連性に乏しい結果です。
少ない量のteaでも効果があるとの結論です。
私見)
亡くなった西部邁氏が言っていました。
「ジョギングをする年寄りをタクシーに乗って見かけると、そこまでして長生きがしたいのか
と思うんですよ。私はタクシーの中で、死ねとつぶやきますよ。」
そうなんですよ! 私はそこまでして一日でも長生きがしたいんです。
だからジョギングとヨーグルトと日本茶を、怨念の如く嗜んでいます。
...凡人には長生きしかありませんから。
お茶 結腸癌.pdf