2023年03月29日

妊娠中の胃酸分泌抑制剤の服用は乳児の食物アレルギーに影響?

妊娠中の胃酸分泌抑制剤の服用は乳児の食物アレルギーに影響?

<短 報>


 妊娠中に抗生剤と胃酸分泌抑制剤(潰瘍治療薬)を服用していると、乳児における食物
アレルギーに影響を与えるとの報告が、AAAIの年次学会でなされたとの報道がありました。
対象は、細気管支炎で入院した生後12か月までの乳児921人(平均月齢3か月)です。
母親へのアンケート調査を行っています。
卵、ミルク、ピーナッツ、ナッツ類に関してアレルギー症状、IgE検査、スクラッチ検査を
行っています。妊娠中に胃酸分泌抑制剤を16%、抗生剤を46%服用していました。
一歳までに食物アレルギーのある可能性は2.1%で、82%は可能性がありませんでした。
危険率を服用していない母親と比較しますと、胃酸分泌抑制剤は2.33の危険率、
抗生剤は3.54でした。乳児期での危険率の増加が認められました。







私見)
 学会報告のため詳細な解釈が出来ませんが、安全と言われている薬剤でも妊娠中には
 その服用による利点の検討が、更に重要視されるようです。








Acid suppressant medication.pdf












posted by 斎賀一 at 17:21| 小児科