肝硬変から肝細胞癌の発生頻度
<短 報>
Risk factors for HCC in contemporarycohorts of patients
with cirrhosis :Hepatology
with cirrhosis :Hepatology
肝硬変の患者に絞って、肝癌発生を調べた論文が掲載されていましたのでブログします。
1) 肝硬変患者の2,773名(平均年齢60.1歳)が対象です。
内訳はC型肝炎ウイルス活動群が19.0%、ウイルス治療治癒群が23.3%、
アルコール性肝硬変が16.1%、非アルコール性脂肪肝が30.1%です。
肝癌が発生、肝移植、死亡まで経過を追っています。
統計学的には、毎年7,406名を追跡調査することになるそうです。
2) 年間の肝癌発生は135名で、1.82%/年でした。
ウイルス治療治癒群の肝癌発生率は、1.71%/年
アルコール性肝硬変では、1.32%/年
非アルコール性脂肪肝では、1.24%/年でした。
3) 明らかに肝硬変患者でも非アルコール性脂肪肝では肝癌発生は低いのですが、
その非アルコール性脂肪肝と比較しますと、ウイルス治療治癒群でも危険率は2.04倍、
喫煙での危険率は1.63倍、体重増/肥満が1.79でした。
4) 以前の報告からすると、肝癌発生頻度は低い結果でした。
危険因子として喫煙、肥満が挙げられています。
私見)
DAAによりC型肝炎が治ったと安心しないでください。
喫煙、肥満、アルコールに注意しましょう。高々、10年間で1.5割の肝癌発生です。
何事ものんびり構えて、血の一滴まで頑張りましょう。
Risk factors for HCC.pdf
C型肝炎治療薬.pdf
肝細胞癌_.pdf