小児の新型コロナとインフルエンザの混合感染
Prevalence of SARS-CoV-2 and Influenza Coinfection and
Clinical Characteristics Among Children and Adolescents Aged <18 Years
Who Were Hospitalized orDied with Influenza − United States,
2021–22 Influenza Season
Clinical Characteristics Among Children and Adolescents Aged <18 Years
Who Were Hospitalized orDied with Influenza − United States,
2021–22 Influenza Season
小児における新型コロナとインフルエンザの混合感染の重症化を警告する論文がCDCより
ありました。MedPage Todayより纏めてみました。
1) 2021−2022年のインフルエンザシーズンにおけるデータによりますと、小児においては
インフルエンザによる入院率は6%でした。
新型コロナを合併した場合の死亡率は16%との事です。
2) インフルエンザと新型コロナを合併して死亡した7人は全て、インフルエンザのワクチンを
接種していませんでした。(一人はワクチン不適合)
混合感染した小児は、インフルエンザ感染のみと比べて約3倍の侵襲的人工呼吸器が必要と
なっています。
また、インフルエンザの抗ウイルス薬を適切に使用されていたのは、7人中たったの1人
でした。
3) 昨シーズンの2021−2022年のインフルエンザによる小児の死亡は44人でしたが、
2022−2023年の今シーズン(9月まで)は既に21人が死亡しています。
未だ新型コロナとインフルエンザの合併例は少数ですが、冬到来となり混合感染の
重症例が増加する懸念があります。
呼吸器感染の症状が重い例は、混合感染の可能性を念頭に検査をしなくてはなりません。
4) CDCによりますと、FluSurv-NETの集計では小児の575人がインフルエンザにより
入院し、その内32人が新型コロナを合併していました。平均年齢は3歳(1〜12歳)
32人のインフルエンザワクチンの接種内訳は、
4人が接種済み、19人が非接種、5人が不適応でした。
私見)
小児のインフルエンザワクチン接種を勧めます。
また、インフルエンザの早期診断、早期治療を徹底したいと思います。
混合感染Prevalence of SARS-CoV-2 and Influenza.pdf