ピロリ菌・除菌における抗生剤の耐性その1
Rates of Antimicrobial Resistance in Helicobacter pylori Isolates
from Clinical Trial Patients Across the US and Europe
from Clinical Trial Patients Across the US and Europe
ピロリ菌の除菌における抗生剤の耐性問題は以前から指摘されており、第一次除菌のレジメの
有効率は80%以下と推定されています。それでも依然として処方は続いています。
今回、雑誌Am J Gastroenterolから報告がありましたので、要約を紹介します。
1) 一般的にPPIを基本とした除菌のレジメは耐性が15%を超えた場合は、その処方は避ける
べきと言われていますが、現段階でクラリスの耐性は22.2%以上です。
2) アメリカで907人を対象に調査を行っています。
クラリスが耐性の場合には、フラジールも3/4に耐性を認めています。
アモキシリン(ペニシリン系)の耐性は1.2%
フラジールは69.2%が耐性
一般的に欧米ではフラジールの耐性は50〜79%で、アモキシリンの耐性は5%以下との
報告です。
3) 以上のデータから総合的に考えて、PPIとクラリスを基本とした従来の治療は避けるべきと
提言しています。
私見)
医中誌で調べましたが、多くの報告論文は除菌の有効率です。
抗生剤の耐性までは判明しませんでした。
日本での現状を再度調べてブログします。
1 クラリス ピロリ菌.pdf
2 除菌報告 .pdf