卵とピーナッツの食物アレルギーの自然経過
<短 報>
The natural history of peanut and egg allergy in children up to age 6 years
in the HealthNuts population-based longitudinal study
in the HealthNuts population-based longitudinal study
卵アレルギーとピーナッツアレルギーの6歳までのoutgrow、つまり自然治癒に関しての
報告がありました。
1) 1歳時にプリックテスト、血液検査、食物チャレンジテストで卵アレルギー、または
ピーナッツアレルギーと診断された5,276人を登録し、6歳まで経過をみています。
2) 1歳児でピーナッツアレルギーと診断された156人は、6歳までに29%がoutgrowして
います。但し、早くからアトピー皮膚炎がひどい人は、危険率が3.23でアレルギーが
継続し、outgrowに至る率が低下します。
3) 1歳児で生卵のアレルギーがある471人は、6歳までに89%がoutgrowします。
4) 1歳から6歳までの期間で新たに食物アレルギーが発生する率は、ピーナッツが0.7%で
卵は0.09%です。つまり食物アレルギーの殆どが1歳児までに形成されます。
結局6歳時での有病率は、ピーナッツアレルギーで3.1%、卵アレルギーは1.2%です。
5) チャレンジテストを含めた耐性化は、治療の選択肢として考慮に入れるべきとして
います。
私見)
以前の私のブログでも紹介しましたが、チャレンジテストは低年齢層で始める方が有効と
されています。診断薬のトリイ製品の発売が中止となり、皮膚テストが困難となっています。
本院でも戦略を練りましょう。
The natural history of peanut and egg allergy in children up to age 6 years in the HealthNuts population-based longitudinal study - Journal of Allergy and Clinical Immunology.pdf