糖尿病治療の第一選択はSGLT-2阻害薬?
SGLT2 Inhibitors a Better First Drug in Type 2 Diabetes Than Metformin?
本論文にアクセス出来なかったため、ネット情報のみをブログします。
以前の私のブログでも紹介しましたが、心血管疾患がある糖尿病の方はSGLT-2阻害薬が
メトグルコと同等以上に第一選択薬とのガイドラインを紹介しましたが、今回雑誌Annals
of Internal Medicineに、更に踏み込んだSGLT-2阻害薬を第一選択薬として推奨する
論文が出ているようです。
残念ながら現時点で本雑誌にアクセス出来ませんでしたので、概略をブログします。
アメリカ ボストンからの報告です。
1) 糖尿病の第一選択薬として、SGLT-2阻害薬とメトグルコを、12か月間比較検討して
います。主要転帰は、心筋梗塞、脳卒中、死亡率です。
2) SGLT-2阻害薬の危険率は、0.96とやや優勢です。
しかし心不全の発生率は、SGLT-2阻害薬の方が明らかに優勢でした。
心不全での入院率は20%減で、危険率は0.80です。
この結果はFDAからの報告の27〜35%減との結果と符合します。
3) SGLT-2阻害薬のこの利点に関しては、ハッキリとしたメカニズムは分かっていない
ようです。
・利尿作用 ・それによる心臓の負担削減 ・心臓の代謝の改善
・動脈のstiffnessの削減 ・NA/Hチャンネルの関与
以上が考えられているそうです。
4) アメリカの学会ADAも当然ながら、メトグルコを含めたライフスタイルの改善、患者優先
のテイラーメイド医療、など総合的な判断が必要としています。
ただし、メトグルコを併用するかは別として、患者の心血管疾患を配慮した場合には
SGLT-2阻害薬とGLP-1作動薬は、選択肢となるとしています。
私見)
糖尿病の治療は血糖を下げることが目的ではなく、動脈硬化を含めた心血管疾患の予防です。
しかし、今まで通りに本院ではライフスタイルを含めたメトグルコ、少量DPP阻害薬から漸増
して参ります。
SGLT2 Inhibitors a Better First Drug.pdf