小児重症急性肝炎に対する見解
・CDC Updates Testing Recommendations for Unknown Hepatitisin Kids
・Acute, severe hepatitis of unknown origin in children;PAHO
・Acute, severe hepatitis of unknown origin in children;PAHO
二つの論文が掲載されています。
1) CDCは検査する場合には下記の点を勧めています。
・全血をEDTAで保管する。
・鼻腔スワブで上気道の標本を採取
・直腸スワブで便検体を採取
・肝生検材料は生標本、ドライアイス、ホルマリン固定、通常の組織標本の何れか
アデノウイルスを含めてのウイルス検査はPCR検査を推奨
アデノウイルスが原因というよりは合併している可能性が高く、他の原因も想定して
調査を進めるべきだ。
2) 多くの症例でアデノウイルスが同定されているが、そのウイルス量は低値である。
しかも肝内にはアデノウイルスは同定されていない。
従って原因ウイルスと断定できず、単に合併しているだけかもしれない。
WHOは現段階ではサーベイランスの体制を取っていない。あらゆることを想定している
ためである。近々原因ウイルスが判明されるものと確信している。
その時にサーベイランスは開始される。
私見)
本院レベルでは、消化器症状のある10歳以下の小児に対しては黄疸の有無、肝障害に注意して
いきましょう。
1 CDC Updates Testing.pdf
2 2022-May-10_PHE-.pdf