ファイザーワクチンの4回目の接種
イスラエルの報告・その2
イスラエルの報告・その2
Protection by a Fourth Dose of BNT162b2 against Omicron in Israel
[This article was published on April 5, 2022,at NEJM.org.]
[This article was published on April 5, 2022,at NEJM.org.]
4回目のファイザーワクチンの接種報告がイスラエルからありました。
雑誌NEJMに掲載されています。
1) イントロ
2022年1月2日にイスラエルでは60歳以上、基礎疾患、医療従事者に対して3回目の
接種から4か月経過後に4回目の接種を承認しました。
3回目の接種との比較を、経時的に調べています。
2) 方法
2022年1月10日(ワクチンキャンペーンの1月3日から1週間後)から2022年3月4日
までの情報を調べています。
新型コロナの感染は、PCR又は抗原検査で行っています。
有症状、重症化は基準に載っています。研究期間中はオミクロン株が優位でした。
統計はperson-dayの数を調べました。
4回目接種群は、接種の8〜14日後から登録しています。
コントロール群は、4回目の接種を希望しているが未だに接種できておらず、3回接種
は済んでいて、内部対象群(Internal control)として、4回目の接種を3〜7日早く
実施した人です。
3) 結果
グラフが分かりやすいので、下記に掲載します。
3回だけ接種の危険率を4回目と比較しています。
赤棒が重症化で青の点が感染確認です。つまり多い方が4回目の接種の有効を示します。
(重症化は観察期間が2週間のため、感染の確認期間より2週間短くなっています。)
概略として、100,000人/日あたりの検査で確認された感染の症例数は、合計4回
接種群で177例、3回接種群で361例、内部対照群で388例でした。
4)討論
4回目接種での感染防除の効果は最大で4週間後には低下し、8週で1.1と減弱しています。
しかし重症化リスクは6週間後でも減弱していません。
私見)
オミクロン株においては、4回接種してもその感染予防効果は意外に早く減衰するかも
しれません。
しかし依然として重症化には効果があるので、4回接種の対象者は高齢者でしょうか?