コロナワクチンに対する保護者の心配
Why Parents Still Hesitate to Vaccinate Their Children Against COVID-19
5〜11歳の新型コロナワクチンの接種が始まります。
接種に関してテレビでの専門家の意見も分かれていますが、本院では保護者が十分に納得の
上で接種を勧めていきます。
雑誌JAMAより記事が掲載されていますので紹介します。
1) アメリカでは2021年12月までに、5〜11歳の230万人が新型コロナに罹患し、209人
が死亡しています。現在、新型コロナワクチンの効果は90%以上と言われていますが、
それでも5〜11歳のワクチン接種率はたったの27%です。
1/3の保護者は様子見の状態です。
2) 過去のワクチンの導入時の話が載っています。
・ロタウイルスワクチン
経口ワクチンのため保護者に受け入れやすく、またその効果も明らかでした。
・他の注射によるワクチンでは90%以上の達成率です。
その中には麻疹、おたふくかぜ、風疹などがあります。
・水痘ワクチンの導入の際にもなかなか接種率が上がりませんでしたが、水痘による
合併症や死亡例をキャンペーンすることにより克服しています。
・1940年代にポリオの流行により多くの子供が罹患しました。1950年代にポリオ
ワクチンが開発された時には世界が称賛しました。
その後に生ワクチンが開発され副反応が明らかになり、一時中断されましたが、
ワクチンキャンペーンにより再開され保護者は、政府、製薬会社、医療機関を信頼
し接種を途絶えることなく勧めています。
3) m-RNAワクチンの歴史は20年と長いのですが、一般にはあまり浸透していません
でした。
しかし新型コロナワクチンの導入は最近です。
更に現在はSNSを含めたメディアの情報が氾濫しており、保護者の判断に多大な影響を
及ぼしています。特に5〜11歳の接種の情報には制限があります。
接種による長期予後に関しても、保護者にとっては懸念材料です。
極めて稀な副反応と言われても、自分の子供がそれに当てはまってしまったら、どうなの
かと心配します。
親としては新型コロナに罹患することを含め、全てに責任を負う覚悟が出来ているの
です。アメリカでは保護者がコロナワクチンを接種していないにもかかわらず、その
子供自身が接種を希望するケイスも多くあるとの事です。
臨床家はワクチンの有用性を接種をする本人と保護者に丁寧に説明する義務があります。
私見)
本院に通院歴のある5〜11歳の小児の保護者の方は、事前に僭越ながら私のブログかパンフ
レットを見ておいてください。
初診の方は、接種時には必ず母子手帳を持参して説明を受けてください。
なお、熱性けいれんの既往の小児に対しては、接種前のコンサルトを受けるように電話での
予約をお願いいたします。
1.pdf
5〜11歳のファイザーワクチン接種・その1_.pdf
5〜11歳のファイザーワクチン接種.pdf