ペパーミントは過敏性腸症候群に効くのか?
Peppermint Oil Treatment for Irritable Bowel Syndrome:
A Randomized Placebo-Controlled Trial
A Randomized Placebo-Controlled Trial
以前の私のブログ(下記PDF)でも、ペパーミントの効力について疑問視されていることを
掲載しましたが、最近も同様の内容の論文が出ています。
1) 133例の過敏性腸症候群で、中等症から重症例を集めています。
重症度分類のROMEスコアーは500点が最大ですが、その175点以上を対象にしています。
登録患者の平均スコアー285点です。
ペパーミントオイル群とプラセボ群を振り分けて、6週間の経過でスコアーの改善を調べて
います。
2) ペパーミント群の方が若干の効果がありましたが、統計学的に差はありませんでした。
しかもスコアーを100点まで下げた軽症者では、両群とも臨床的に明らかに効果があり、
スコアーが50ポイント低下していました。
つまり、驚くことに両群とも効果ありとの事です。
副作用は、ペパーミント群で噴門部括約筋の弛緩による胃食道逆流症が認められて
います。
3) 過敏性腸症候群の患者が医薬品を好まない時にペパーミントを勧めるかは難しい問題だが
その場合に効果は限定的である点と、胃食道逆流症の副反応も説明することが必要として
います。
私見)
依然としてペパーミントの論文がメジャーな雑誌に取り上げられているのは、過敏性腸症候群
の患者さんにペパーミントの使用が多いことを物語っています。
長い期間をかけて服用し続けることも大事です。
服用の方法として、食事の前のゆったりとしたティータイムに、リラックスして時間をかけ
服用するのも手かもしれません。
本論文.pdf
1 ペパーミントの過敏性腸症候群への効果_.pdf
2 過敏性腸症候群にペパーミントは効果なし?.pdf