2021年09月01日

コロナワクチン接種後の心筋炎

コロナワクチン接種後の心筋炎

Myocarditis after Covid-19 mRNA Vaccination

        


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 ファイザーワクチン接種後の心筋炎について以前にブログしましたが、今回、雑誌NEJMに
心筋生検を含めた2例の報告がありました。


  ・ 症例1
    
      45歳の女性。ウイルス感染の前駆症状はありません。
      1回目のファイザーワクチンを接種して、10日目に呼吸苦と眩暈が生じています。
      鼻咽頭のウイルス検査ではすべて陰性です。血清学的PCRでも、ウイルス感染を同定
      されていません。
      受診時に頻脈、心電図でST低下、トロポニン値上昇を認めています。
      心エコーで駆出率が15〜20%に低下。冠動脈造影では著変なし。
      心筋生検ではT細胞、マクロファージの心筋組織への浸潤を認めています。
      治療により、症状発現から7日で駆出率が60%に回復して、退院しています。



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  ・ 症例2
    
      42歳男性です。モデルナワクチンを2回接種し、2週間後に呼吸苦と胸痛が出現しています。
      ウイルス感染の前駆症状はありません。
      頻脈と発熱で受診しています。心電図はST上昇、心エコーで駆出率が15%に低下。
      冠動脈造影では著変ありません。心原性ショックを起こし、症状発現後3日で死亡しています。
      病理解剖がなされています。



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結論
 
  2例とも劇症心筋炎の組織像です。コロナワクチン接種後の2週間以内に発生しています。
 


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私見)
 9月から新学期がスタートします。ワクチン接種も12歳までが対象となります。若い人への接種を
本院もすすめて参りますが、ワクチンの有効性のみが先行する事には、十分な注意が必要です。
 心筋炎に対しては迅速な対応として、呼吸苦、胸痛、頻脈の症状に心電図、トロポニン、
簡易心エコーが必須です。
 心不全の治療、methylprednisolone (1 g daily for 3 days)




1 Myocarditis after Covid-19 mRNA Vaccination.pdf

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3 心筋炎 ped.pdf








posted by 斎賀一 at 21:40| Comment(0) | 感染症・衛生