小児の急性胃腸炎にヨーグルトは無効
Association Between Diarrhea Duration and Severity and
Probiotic Efficacy in Children With Acute Gastroenteritis
Probiotic Efficacy in Children With Acute Gastroenteritis
乳幼児に限らず、大人の急性胃腸炎にも本院はヨーグルト、特にLactobacillusGGの入っている
タカナシ・ヨーグルトを推奨してきましたが、あまり効果がないとのデータが雑誌AJGに載っていますので
纏めてみました。
1) アメリカとカナダの2つの研究を纏めています。
対象は、3か月から48か月の乳幼児です。
1,770人が登録し、プロバイオティクス群が882人(50%)と、プラセボ群を比較しています。
プロバイオティクス(ヨーグルト)は、Lactobacillus GG と L. rhamnosus と
L.helveticusです。
急性胃腸炎の原因は多岐にわたります。
2) プロバイオティクスを投与する初期段階で、下痢の期間と重症度を分類しています。
下痢の期間は、24時間以内、24〜72時間、72 時間以上に分類
重症度は、1日に下痢の回数が3回以下、4〜5回 、6回以上に分類
主要転帰は、MVSを用いています。
2次転帰は下痢の回数、期間、再診、入院です。
3) 結果は下記のグラフを参照ください。
軽症例は、プロバイオティクスもある程度有効かもしれませんが、入院率を下げるほどの
効果はありませんでした。
4) 本研究では、プロバイオティクスを投与をしてからの結果で、又重症度と期間も層別化して
いますので、研究の精度は今までの研究より高いとしています。
私見)
急性胃腸炎の基本方針は、補水に変わりはないようです。
Association_Between_Diarrhea_Duration_and_Severity.26 (3).pdf