2021年05月18日

新型コロナワクチンは毎年接種する必要があるのか?

新型コロナワクチンは毎年接種する必要があるのか?
 
Will people have to get a COVID-19 vaccine every year?
  


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 ネットでの論説です。
ワクチンの効果減弱を防ぐ意味で、何年後かに再接種しなくてはなりません。
それをブスター効果といいます。
破傷風の場合はワクチンの組成を変えなくても、10年後にブスターを行うことになっています。
インフルエンザは毎年マイナーチェンジの変異をして、ワクチンからウイルスの株は離れていきます。
そのため毎年のワクチン接種が必要となります。
新型コロナはインフルエンザと類似していますが、その変異はある独立した確率でウイルスの系統から
離れ変異をしていきます。
そのため、ある一定期間をおいてから再感染と重症化率を調べ、ワクチン対応をしなくてはなりません。

 すでにワクチンメーカーは、変異ウイルスを見据えて開発を続けています。
アメリカのFDAも、それに沿って迅速な承認の準備を始めています。
牛や鶏に与えられたコロナウイルスワクチンの免疫持続期間の研究が、人における新型コロナワクチンの開発に利用できると思っています。






私見)
 コロナとの戦いはもう1年以上が過ぎ、社会全体が疲弊してきています。
 しかし、新型コロナワクチンの戦いはまだ始まったばかりのようです。







Will people have to get a COVID-19 vaccine every year_.pdf










posted by 斎賀一 at 19:11| Comment(1) | 感染症・衛生

2021年05月14日

アメリカにおける新型コロナ・ワクチンの集団接種

アメリカにおける新型コロナ・ワクチンの集団接種
 
Mass-Vaccination Sites − An Essential Innovation
to Curb the Covid-19 Pandemic



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 高齢者のワクチン接種が始まります。既に混乱が生じています。
本院職員も必死に頑張ってくれていますが、キャパを超えかけています。
 アメリカでも当初より悪戦苦闘が続いているそうです。
接種率を上げるため官民一貫となり取り組んできたことが、雑誌NEJMに記載されています。
それは、単なる日本との文化の違いでは説明がつきません。


纏めますと

1) 世界の全ての国でワクチン接種に苦戦している。これはワクチン供給国も同様である。
   新型コロナに立ち向かうためには、集団接種をすすめる以外にない。
   そのためには従来の医療体制では限界があり、すべての医療ソースと異種業種が統合し、新たな
   ハイブリッドを形成しなくてはならない。

2) アメリカでさえ、ワクチンの供給が整備されても実際の接種に漕ぎつけないでいた。
   色々な理由が考えられますが、下記の点を指摘しています。
   ・今回は集団免疫のためにも、16歳以上の全国民を対象にしたプロジェクトである。
   ・アメリカでは、医療のアクセスが大規模に対応できていない。
   ・接種の優先順位を決めなくてはならない。
   ・最初から2回接種の厳格な日取りを決めなくてはならない。
   ・アナフィラキシーの治療に精通することが必要で、接種後30分間の観察時間が必要である。
    そのためのスペースの確保も大事である。
   ・冷凍管理が厳格である。

3) 上記の理由から、大規模な集団接種会場をアメリカは模索してきました。
   そのためにはシステムエンジニア、医療ディレクター、情報学者、人材配置の専門家、救急医療の
   専門家、ワクチン配送の専門家、大規模施設の担当者(球場、ドラッグストア、など)、そして
   中核として、コミュニティーリーダーの存在もあります。
   各位が何回も会議を開き、実地訓練を繰り返してきました。
   そこから学んだ事は、従来の医療従事者からは無縁の専門家の革新と知識を共有し、新たな
   パートナーシップを構築することです。
   互いのセッションで、実施報告書のやり取りは現場の改善に役立ちます。
   最初から人員配置に関して配慮する必要があります。それがその後の発展進化に繋がります。
   公平性を担保するため、世界規模でのワクチン接種を続けるためにも、今回の新型コロナのワクチン
   接種の経験を今後のパンデミックの備えとして途絶えてはなりません。






私見)
 アメリカの集団接種は1日にして成らずです。
 ある大阪の政治コメンテイターが言っていました。「多少のリスクを覚悟の上で、アメリカのように
 どんどんワクチン接種をすべきです。それが政治判断です。」

 
 また政治判断と言っています。
 アメリカは用意周到に計画を練っています。

 政治判断の観念が横行すると、昔の日本と同じでダメジャン。
 コウノさん、カンさんに忖度し過ぎるのは、それはアカンアカン。
 地方自治体の職員は必死に取り組んでいます。
 依然として日本は「下士官は一流だったが、将校は三流」でしょうか...。







Mass-Vaccination Sites − An Essential Innovation to Curb the Covid-19 Pandemic.pdf








posted by 斎賀一 at 19:16| Comment(1) | 感染症・衛生

2021年05月11日

癌治療に関する新型コロナ・ワクチン接種のガイドライン

癌治療に関する新型コロナ・ワクチン接種のガイドライン
 
Recommendations of the NCCN COVID-19 Vaccination Advisory Committee



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 アメリカのがんセンターの団体 National Comprehensive Cancer Network(NCCN)より、がん
関連の治療および検査に対するコロナ・ワクチン接種のガイドラインが発表になっています。


要約しますと

・アメリカのFDAが承認した如何なるワクチンも、癌の活動性に関係なく全て接種することを勧めます。
・骨髄移植や免疫チェックポイント阻害薬の治療の場合は、ワクチンの効果を最大限にするために3か月
 はワクチン接種を遅らせるべきです。




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・癌患者は、新型コロナに感染すると重症化の危険があります。
 更に免疫力が抑制されていると、ウイルスの排出が長引き変異ウイルスの発生を誘発し、社会的にも
 負の結果となります。
 活動性の病変、不安定な状態が6か月続いている場合、新たな治療が計画されていても、新型コロナ・
 ワクチンの接種を優先すべきです。

・新型コロナ・ワクチン接種後も、マスク着用は当然続けなくてはなりません。

・新型コロナ・ワクチンの副反応は一般的なポピュレーションと差はありません。
 よって我々は強く接種を勧めます。ただし免疫機能の低下も想定され、ワクチンの効果に関しては 
 十分な データはありません。それ故に患者の家族は積極的に早期のワクチン接種を勧めます。

・mRNAワクチンはいわゆる生ワクチンではありません。
 ワクチンの中にウイルスがいるわけではないので、ウイルスが増殖する心配はありません。
 しかしmRNAワクチンによる免疫応答に関しては、明白なデータがないことを説明する必要があります。

・mRNAワクチンの接種により、16%にリンパ節の反応性腫大があります。
 乳がんの検査やその他の癌の精査のためにCTやPET検査を予定する場合は、ワクチン接種後、4~6
 週間空ける必要があります。
 しかし検査を遅らせることが出来ない場合は、その診断には注意が必要となります。

・mRNAワクチンおよびジョンソンエンドジョンソンのワクチンでは臨床試験で癌患者も参加していました
 がワクチン後の抗体の持続期間に対しては、十分なデータはありません。

・最近のCDCの報告では、2回目のワクチン接種後は、人の行動制限をある程度緩くしてもよいとする
 見解がありますが、癌患者の場合は十分なデータがなく、ワクチン接種後も引き続き行動には十分な
 注意が必要となります。





私見)
  本論文の表を和訳しました。




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 骨髄移植とチェックポイント阻害薬は、注意が必要なようです。
 抗がん剤治療は目をみはるばかりの進歩で、門外漢は理解の外です。
 がんセンターのネットで情報がありますので、下記に掲載します。
 個々の治療薬について疑問がある場合は、調べてお知らせします。
 一般のポピュレーションと同じ土俵で頑張りたいと思います。
 ただし治療中の方は、前後での血液検査と発熱状態には十分な配慮が必要だと思います。






原文2021_covid-19_vaccination_guidance_v2-01.pdf

抗癌薬・抗癌薬関連薬.pdf

免疫チェックポイント阻害薬.pdf

免疫療法 もっと詳しく知りたい人へ:[国立がん研究センター.pdf

薬物療法 もっと詳しく知りたい方へ:[国立がん研究センター.pdf















posted by 斎賀一 at 20:22| Comment(2) | 感染症・衛生