2021年03月26日

新型コロナ・抗原検査(クイックナビ)の精度

新型コロナ・抗原検査(クイックナビ)の精度
 
The evaluation of a newly developed antigen test
(QuickNaviトレードマーク(TM)-COVID19 Ag) for SARS-CoV-2:
A prospective observational study In Japan
 



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 実地医家の場合、特に本院では新型コロナの診断に、PCR検査と抗原検査を車の両輪として採用して
います。それぞれの持ち味を駆使することが大事だと考えています。

 今回、抗原検査の精度を示した論文が日本から発信されていますので、纏めてみました。


1) 2020年10月7日から12月5日までのデータです。
   サンプルは鼻咽頭スワブを2本使用して、1本は抗原検査用とし、もう1本はreal time-PCR用と
   しています。

2) 1,186検体を調べています。
   real time-PCR用で診断した新型コロナ患者は、105人(8.9%)でした。
   その内33名(31.4%)は無症状患者です。
   抗原検査との一致率は98.8%でした。
   その内訳は抗原検査の感度が86.7%で、特異度は100%です。
   つまり偽陽性はありませんでしたが偽陰性が14名あり、その内8名は無症状患者です。
   有症状患者のみを対象としますと、その感度は91.7%と上がります。
   この結果判定においてPCRがゴールドスタンダードと仮定していますので、もしもPCR検査と抗原
   検査が不一致の場合は、合計4つの方法( real-time RT-PCR 、 in-house RT-PCR,
   BioFireレジスタードマーク Respiratory Panel 2.1、
   FilmArrayレジスタードマーク systems ;BioFire Diagnostics, LLC, UT, USA)で再確認しています。
   (残念ながら一般的に実地医家で採用しています唾液PCR検査は、ゴールドスタンダードとはなら
    ないと思います。)



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検体1,186人でPCR陽性は105人、その内抗原検査が陽性と判定できなかった人は14人(偽陰性)
ですが、抗原検査で陰性なら、PCRも全て陰性でした。(疑陽性はない)




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有症状患者のみに限定してみますと、抗原検査の感度は91.7%となります。


3) 結論として
   抗原検査の疑陽性を心配して更なる検査、つまりPCR検査を追加する必要はないとしています。
   抗原検査の偽陰性を防ぐためには有症状患者を対象にすること、鼻腔スワブでなく鼻咽頭スワブを
   使用すること、また新型コロナの疑いを否定できなければ、更にPCR検査を追加することなどが必要
   となります。
   しかし抗原検査の利便性は、臨床の現場で充分な価値があるとしています。






私見)
 その他の2つの論文も紹介されています。
 1つは富士レビオに関しての疑陽性の症例報告です。
 もう一つは韓国製の抗原検査です。
 いずれにしましても、今後も本院では抗原検査とPCRをロジスティクスに使用していこうと考えています。








本論文抗原検査.pdf

富士レビオ製.pdf

韓国製.pdf














posted by 斎賀一 at 19:28| Comment(3) | 感染症・衛生