2021年03月22日

アストラゼネカのワクチンは3か月開けての2回接種

アストラゼネカのワクチンは3か月開けての2回接種
 
Single-dose administration and the influence of the
timing of the booster dose on immunogenicity and
efficacy of ChAdOx1 nCoV-19 (AZD1222) vaccine:
a pooled analysis of four randomised trials



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 アストラゼネカのワクチンに関しては以前のブログでも紹介しましたが、今回雑誌LANCETより追加の
報告がありました。前回の論文内容とほぼ同じですが、2回目の接種時期の妥当性を明白に記載されて
いますので、その点を中心にブログしてみます。


1) ハイリスクの人に対して1回目の接種を行い、12週後に2回目の接種をする計画の下に本研究が
   組まれています。
   更に2回目の接種における免疫性と予防効果も調べました。
   英国のCOV001研究、英国のCOV002研究、ブラジルのCOV003研究、南アフリカのCOV005
   研究を纏めています。
   その要旨は前回のブログで紹介しましたが、2回接種後の14日以降での予防効果は66.7%です。
   しかも入院患者は一人も発生していません。 (8597人)
   コントロール群では15人発生しています。 (8581人)
   重度な副反応はアストラゼネカのワクチン群12,282人中108人(0.9%)に対して
   コントロール群では11,962人中127人(1.1%)生じています。
    (コントロール群は髄膜炎球菌群A、C、W、Y 結合型ワクチン、または生理食塩水を用いている
     ためです。)
   1回目の接種での効果は76.0%ですが、これは流行初期のためと説明しています。

2) 1回目接種後の予防効果の低下は3か月後でも殆どありませんでした。
   抗体価は3か月後も維持されています。 (0.66)
   2回接種の場合に間隔が3か月以上で予防効果が81.3%に対して、間隔が6週間と短い場合は
   55.1%と低下していました。
   抗体価を調べても、間隔が6週間以下の場合と比較して3か月以上では2倍多い結果です。

   ワクチンの予防効果は、間隔が6週から12週以上になるにつれて増加しています。




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   この際、low doseの青は無視してよいです。赤のstandard doseにおける抗体価も間隔が
   長いほうが高い値です。



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3) 1回目の接種において抗体価は徐々に低下しますが、社会全体としてのワクチン効果を考えますと
   2回目の接種は3か月以上開けるほうがメリットが大きいという結果です。
   3か月後のブスター効果によってその予防効果は81.3%となります。
   これはインフルエンザワクチンの場合と似た結果です。
   ワクチンが伝播の予防になるか、また軽症患者の予防効果も含めての結果は今後の課題だが、
   重症患者を含めた全体の効果は大いに期待される。
   もちろんマスクの着用、ディスタンスは肝要です。
   ワクチンの品不足の現状から、多くの人に1回目の接種を試みるべきと指摘しています。






私見)
 65歳以下で基礎疾患のある方は、アストラゼネカのワクチンの選択が有力でしょうか。
 最近は風当たりが強いようですが...。
 直近で南アフリカ型の変異ウイルスは、アストラゼネカワクチンの効果が低下しているとの論文が
 NEJMに掲載されています。
 アブストラクトしか読んでいないので、後日アストラゼネカのワクチン全体の懸念事項をブログしたいと
 思います。





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           日経メディカルより







Single-dose administration and the influence of the timing of the booster dose on immunogenicity and efficacy of ChAdOx1 nCoV-19 (AZD1222) vaccine_ a pooled analysis of four randomised trials.pdf








posted by 斎賀一 at 19:59| Comment(1) | ワクチン