2021年03月02日

アストラゼネカのワクチンの安全性 初期の報告より

アストラゼネカのワクチンの安全性
  初期の報告より
 
Safety and immunogenicity of ChAdOx1 nCoV-19 vaccine dministered
in a prime-boost regimen in young and old adlts (COV002):
 a single-blind, randomised, controlled,phase 2/3 tria



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 前回のブログで紹介しましたアストラゼネカのワクチンに関する英国でのCOV002スタディの論文です。
28日間隔で2回接種です。


1) 2020年5月30日から8月8日までの560人に対する研究です。
    (初期段階での報告のため英国での小規模スタディですが、有害事象が明白に提示されているので
    ブログしてみます。)

2) 有害事象は局所反応と全身症状がありますが、何れも若い人より55歳以上に多く認められて
   います。
   中和抗体は、2回接種後において年齢差がありませんでした。
   T細胞性反応も、1回接種後の14日目にピークとなっています。

3) 有害事象は1回目の接種における反応のみを提示しますが、詳しくは本論文をご参照ください。




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             一回目の接種における局所反応




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             一回目の接種における全身反応






参考までに、その後集計された前回のLANCETの論文に記載されている有害事象も下記に提示します。



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           アナフィラキシー反応は12,021例中1例のみです。




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           横断性脊髄炎(myelitis transverse)も1例のみでした。




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           重度な有害事象もワクチンとの因果関係はないとしています。







私見)
 LANCETの前回の論文と合わせて考えますと、アストラゼネカのワクチンの効果は70%ですが、アナ
 フィラキシーを含めたアレルギー反応は、極めて稀との報告です。懸念されている65歳以上の接種者も
 同様の結果報告ですし、横断性脊髄炎も注意が必要ですが、これも極めて稀との報告です。
 今後65歳以下の接種が開始される場合には、デープフリーザなどが不必要など取り扱いが簡便な点
 と、安価であながら副反応もインフルエンザワクチン並みとなりますと、実地医家にとっては有効な
 選択肢となります。






アストラゼネカのワクチンの有害事象.pdf









posted by 斎賀一 at 19:46| Comment(2) | 感染症・衛生