モデルナのワクチンのアレルギー反応;MMWRより
アナフィラキシーを含めて
アナフィラキシーを含めて
Allergic Reactions Including Anaphylaxis After Receipt of the
First Dose of Moderna COVID-19 Vaccine − United States,
December 21, 2020–January 10, 2021
First Dose of Moderna COVID-19 Vaccine − United States,
December 21, 2020–January 10, 2021
モデルナのワクチンによる1回目接種後のアナフィラキシーを含めた有害事象が、CDCのMMWRより
報告されています。
1) CDCが、12⽉14⽇から1⽉13⽇までの最初の1ヶ⽉のデータを纏めています。
ワクチン接種404万1,396回で、10例(2.5例/100万回)にアナフィラキシーが発現し、
9例は15分以内、1例は45分後に発現していました。
モデルナのワクチン1回接種で1,266例(0.03%)に有害事象の報告がされました。
そのうち、アナフィラキシーを含む重度のアレルギー反応の可能性がある108例を調査しています。
これらのうち更に10例(2.5例/100万回)がアナフィラキシーと判断され、うち9例はアレルギー
またはアレルギー反応の既往(薬剤6例、造影剤2例、⾷物1例)があり、そのうち5例は
アナフィラキシーの既往がありました。
10例全てが女性でした。ただし接種者は女性が男性の3倍多いようですが、女性が多い傾向は
ファイザーのワクチンでも同様に認められています。
アナフィラキシー発現例の平均年齢は47歳(範囲:31〜63歳)
接種から症状発現までの中央値は7.5分(範囲:1〜45分)で、9例が15分以内、1例が45分後
でした。
10例すべてがアドレナリン(エピネフリン)を筋⾁内投与されています。
6例が⼊院し(うち集中治療室が5例、そのうち4例が気管内挿管を要した)、4例が救急科で治療を
受けています。
その後の情報が⼊⼿可能な8例は、回復もしくは退院しました。
アナフィラキシーによる死亡は報告されていません。
2) アナフィラキシーではないと判断された98例のうち、47例は非アナフィラキシー性のアレルギー
反応、47例は非アレルギー性の有害事象と判断され、4例は評価に⼗分な情報が得られなかった
ようです。
非アレルギー性はほとんどが迷走神経反射で、失神発作です。
(一部ケアネット参照)
3) 1回目の接種でアレルギー反応が認められた人は、2回目の接種は避けるべきです。
接種する人に対して、アレルギー反応について詳しく事前に説明し、接種後の対応も接種会場
より離れる前に充分なコンサルトをすべきです。
私見)
重度な有害事象は、アレルギー反応の既往歴のある方のようです。
十分な問診が必要のようです。
モデルナmmwr.pdf