2021年01月05日

コロナワクチンの効果はそれ程でないかも

コロナワクチンの効果はそれ程でないかも
 
SARS-CoV-2 Vaccination
− An Ounce(Actually, Much Less) of Prevention



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 新型コロナワクチンの接種が、日本でも現実化し始めています。
各医師会も、その準備段階となったようです。現実にはファイザーのBNT162b2が対象となりそうです。
雑誌NEJMに論説が載っていましたので、纏めてみます。


1) 世界を新型コロナが席巻しています。
   公衆衛生的対応も各国で異なっており、その成果も限定的です。
   ワクチンの開発を皆が期待しています。しかしその希望は未知の部分が多く、薄らいでしまうかも
   しれません。
   期待が大きければ大きい程、ワクチンに対する臨床試験がなおざりにされていないか懸念されます。

2) ファイザーのBNT162b2は、液性免疫にも細胞免疫にも誘導し効果があることが証明されています。
   心強い限りです。
   臨床試験では55歳以上が40%以上で、しかも肥満、基礎疾患を有する人も参加しています。
   ワクチン群は新型コロナの感染者がたったの8例に対して、プラシーボ群では162例でその有効率は
   95%としています。
   副作用も想像された範囲で、多くは一過性でしかも局所反応が主です。
   発熱、全身倦怠感などの全身症状は稀です。

3) 問題点もあります。
   重症例がワクチン群が1に対してプラシーボ群では9との結論ですが、研究対象が小規模過ぎます。
   また無症状や軽症のコロナ患者もあり、検査対象から外れている可能性もあります。
   更に無症状者が抗体陽性になっている場合に、統計学的に反映されていないかもしれません。

4) 一般的にワクチン開発には10年以上かかるのを、現段階でワクチンが完成したのは画期的なこと
   です。
   そして2万人もの人がボランティアとして参加してくれました。

   それでも懸念される点は
   ・2回目の接種が出来ない人はどうなるのか
   ・どのくらいワクチン効果があるのか
   ・ワクチンは無症状をも予防できるのか、つまり無症状者の感染伝播も予防できるのか
   ・本ワクチンは−70度の保管が必要です。
   ・それが供給の足かせにならないか、メーカーの後方支援は大丈夫か

5) しかし本ワクチン開発の成功が明らかに示されています。
   今後はワクチンによる新型コロナ感染の収束が大いに期待されます。





私見)
 世界中の研究者の昼夜を厭わない努力と献身的なボランティアの参加によって、今日のワクチンが
 成り立っています。安全性は担保されなくてはなりません。
 そんな訳で、先ずは私から接種してみます。
 尚、本ワクチンについては以前の私のブログをご参照ください。






ブログ1.pdf

ブログ2.pdf










posted by 斎賀一 at 18:39| Comment(1) | 感染症・衛生