2020年11月09日

65歳以上の2回目の肺炎球菌ワクチンは?

65歳以上の2回目の肺炎球菌ワクチンは?
 
Does my healthy 65-year-old patient
still need the 13-valent pneumococcal
conjugate vaccine (PCV13)?



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 新型コロナの影響で、65歳以上の多くの方が肺炎球菌ワクチンの接種を希望され、23価のワクチンが品不足になっています。本院でも入荷が制限されています。
ご迷惑をお掛けしていますが、この際にブログで今一度復習をしてみます。以前のブログも下記に掲載
します。
タイミングよく雑誌clevelandより、短く纏めた論文が載っていましたのでそれも紹介します。


先ず復習として

・肺炎球菌ワクチンには2種類あります。
 小児用が13価ワクチン(プレベナー)です。
 細胞免疫を刺激するためブスター効果(繰り返す接種することにより免疫が増強)があり、その効果は
 長期間持続します。
 成人用の23価(ニューモバックス)は液性免疫を刺激しますので、ブスター効果はなくその効果も短期間
 です。
 プレベナーは細菌叢の変化が懸念されます。
・小児でのプレベナー接種が普及してから、13価に関連する市中肺炎は減少しています。


さて本論文を纏めてみますと

1) 2019年の夏にCDCとACIPの会議があり、新たなガイドラインが検討され2020年版のガイドライン
   が発表された。

2) 2014年のガイドラインでは、65歳以上は23価を接種して、1年後に13価を追加で接種することを
   勧めていましたが、2020年版ではとりあえず65歳以上の高齢者は全て、先ず23価を接種すること
   を勧め、その後13価を追加するかは患者と臨床家が相談して決定すればよい。

3) 結局13価を飛ばしても良いかもしれない。
   13価を接種して5年後に23価を接種するコストと、13価をせずに追加は23価だけのコストを比較
   しても13価接種の意義が薄らぎます。
   繰り返しになりますが、小児での13価ワクチンの接種が普及してから、社会全体で肺炎球菌による
   市中肺炎が減少していますが、65歳以上に13価を接種しても市中肺炎の減少に効果が認められて
   いない事も根拠としています。 (下記のPDFで説明します。)






私見)
 私としましては、以前より患者さんが期待するほどニューモバックスの効果はないのではと考えて
 います。 慌てずにもう暫くお待ちください。
 それよりもインフルエンザのワクチンをお願いします。







1 纏め.pdf

2 肺炎ワクチン 13価 本論文.pdf

ブログ1.pdf

ブログ2.pdf

ブログ3.pdf

ブログ4.pdf

ブログ5 スケジュール.pdf

肺炎ワクチン『定期接種化』で混乱.pdf











posted by 斎賀一 at 19:40| Comment(1) | ワクチン