2020年09月11日

 高齢者ではリクシアナの低用量が有効

 
高齢者ではリクシアナの低用量が有効
 
Low-Dose Edoxaban in Very Elderly Patients with Atrial Fibrillation
This article was published on August 30,2020, at NEJM.org



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 心房細動における脳卒中や血栓症の予防には、抗凝固薬であるDOACが基本となっています。
その中でもリクシアナは副作用の出血が少ないことから、DOACの中でもシェアが伸びています。
それでも高齢者、特に80歳以上にDOACを処方する際に臨床家は躊躇する傾向です。
腎不全、転倒、内服薬の多さ、フレイルなど高齢者を取り巻く環境は、副作用の出血に対しての懸念材料が多いためです。
今までの研究(スタディ)では80歳以上の登録がたったの17%と少なかった為、高齢者の適正量の関心があまりありませんでした。
 今回のELDERCARE-AF ClinicalTrialsでは、80歳以上の心房細動患者に対してのリクシアナ15mgの有効性を調べています。



纏めますと

1) 日本における80歳以上の心房細動患者984人を、リクシアナ15mg服用群492人と
   プラシーボ群492人に振り分けました。最終的には681人が研究を遂行しています。

2) 脳卒中もしくは全身性の血栓症の年率発生を比べますと、リクシアナ群では2.3%に対して
   プラシーボ群では6.7%と、優位に効果がありました。
   以前のENGAGE AF-TIMI 48 trialにおける80歳以上のリクシアナ30mgと60mgでのトライアル
   では2.8%と2.5%の結果と比較しても遜色はありません。
   80歳以上で腎機能のeGFRが15~30に低下している場合のリクシアナ15mgの血中濃度はeGFR
   が50の場合のリクシアナ30又は60mgの血中濃度と同じでした。
   このことが、高齢者ではリクシアナ15mgでも充分であることの根拠としています。
   重大な出血はリクシアナ群で3.3%に対し、プラシーボ群では1.8%と統計学の有意差はないとして
   います。
   解説としては、高齢者は元来すでに脳卒中と出血のハイリスク群であるとしています。





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私見)
 ともあれ、高齢者にはリクシアナ15mgで対応して参ります。










posted by 斎賀一 at 18:18| Comment(0) | 循環器