2020年09月09日

マンションの排水管からのコロナ感染・中国

マンションの排水管からのコロナ感染・中国

短報

Probable Evidence of Fecal Aerosol Transmission of SARS-CoV-2
In a High-Rise Building




中国では、一部の高層マンションの排水管と、浴室の配管がコントロールされていないため、
住民の新型コロナ感染が、マンションの垂直方向で起きてしまっています。
研究者は、その後に特殊ガスを用いて実験し、マンションでの排水管から浴室へ、ガスの流入を
証明しています。



私見)
日本では、配管工事が徹底していますのでこのような心配はないと思いますが、
今後の海外旅行には注意が必要でしょうか。
オナラは大丈夫でしょう。お尻にマスクをしていますから。




Probable Evidence of Fecal Aerosol Transmission of SARS-CoV-2 in a High-Rise Building _ Annals of Internal Medicine.pdf









posted by 斎賀一 at 20:45| Comment(0) | 感染症・衛生

2020年09月08日

小児の新型コロナ・韓国からの報告

小児の新型コロナ・韓国からの報告
 
Clinical Characteristics and Viral RNA Detection in Children
With Coronavirus Disease 2019 in the Republic of Korea



20908-2.PNG



 今回の新型コロナに関して、韓国ではプライバシーを抑え徹底的なPCR検査を実施していました。
患者及びその接触者、疑いの人、外国からの帰国者はすべて追跡調査、並びに隔離政策を行って
います。今回の論文はそれらの人全員のPCR検査なので、特定患者でない点がより広い意味合いと
なっています。
 2020年2月18日から3月31日までの19歳以下の小児を対象に報告しています。


纏めてみますと

1) 91人を登録して繰り返しPCR検査を実施し、平均で22日間の経過観察です。

2) 家庭内感染が63%です。
   無症状が22%、軽症が51%、中等症が22% (胸部レントゲン所見あり)
   重症例は2%でした。

3) 発熱は68% (そのうちで56%は37度台です。)
   呼吸器症状は60%、消化器症状は18%、味覚嗅覚障害は16%です。

4) PCRの持続陽性期間は、症状のある71人で平均11日間ですが、そのうち7人(10%)は21日間も
   陽性でした。
   しかし無症状の人でも平均で14日間陽性で、4人は21日間も陽性でした。
   呼吸器症状のある小児では、平均で20日間の陽性が続いています。

5) 死亡例はありませんでした。

6) 論評では、症状のある小児だけを封じ込めるだけではパンデミックを抑制できないとしています。





         20908.PNG





      
私見)
 私の嫌いな言葉にウイズコロナがあります。
 この論文を読んでウイズコロナ感染者の印象です。
 
 あの人もあの頃ははつらつとしていました。
 私は開業医としての総決算のつもりで、今は粛々と千曲川を渡る気持ちです。
 相手はもちろん正面突破のインフルエンザです。






小児 コロナ jama (2).pdf











 
posted by 斎賀一 at 18:28| Comment(1) | 小児科

2020年09月05日

新型コロナの小児における感染力

新型コロナの小児における感染力

Pediatric SARS-CoV-2: Clinical Presentation, Infectivity,
and Immune Responses



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 小児は新型コロナに罹りにくく、感染力も低いと思われていましたが、今回の論文ではインフルエンザのシーズンを迎えるにあたり、一石を投ずる内容です。


纏めますと、


 • 0~22歳の新型コロナの疑いや、確定診断した小児と小児発症性多系統炎症症候群
  (MIC;コロナ関連の川崎病)で救急に受診した192名を調べています。
   PCR検査を行わなければ、他の感染症との鑑別は不可能です。



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 • 登録された小児は、PCR検査、ウイルス量、ACE2量、抗体を調べています。

 • ウイルス量は発症2日が一番多く、成人よりも高い値でした。
   無症状や軽症に関係なく、ウイルス量は多い結果でした。
   乳幼児においても、ウイルスの排出は多いようです。



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小児は、呼吸器系に新型コロナの受容体であるACE2が少ないため、感染率が低いと考えられて
いましたが、本論文では、感染した小児は感染していない小児に較べて、ACE2の量(表現・提示)が
多い結果でした。
ACE2の量はウイルス量とは関連性がありません。このことは、ACE2が増加すれば感染率が
高まりますが、一度感染してしまいますと、ウイルスの増加が起きてしまうことが推定されます。
ACE2量は、年齢が若いほうが低く、年齢により増加傾向です。



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小児発症性多系統炎症症候群ではウイルス量が多くはありません。
免疫調整不全が原因と思われます。

 • 小児の早期での隔離が必要となります。




私見)
 ざっくりとまとめますと、小児はコロナウイルスの受容体であるACE2が少ない傾向ですが、
年齢とともに増加し、感染が成立したら、その後症状が軽くても、ウイルスの排出は成人並みに多く、
感染力も高い。

 今後のインフルエンザシーズンにおける根本的な対策の変更が本院で必要となりました。


本論文.pdf







posted by 斎賀一 at 17:31| Comment(1) | 感染症・衛生